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大前研一 名言集 『50代からの選択』(11)

『50代からの選択』(11)

 私は6月末(2022年)で67歳になります。前期高齢者です。
その意味で、このタイトルの本は自分の半生を振り返る機会を与えてくれた本ですし、後半生を生き抜いていくためのよすがともなりました。

 「人生とは何ぞや」をご一緒に考えてみませんか。


  
 『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。

 

50歳になったら、等身大の自分を家族に見せていくことをお勧めしたい


家族から英雄視されるというのは、美しい話だけれど、実は素顔を見せた方が家族の尊敬は高まるし、あなた自身も楽になる。だから、50歳になったら、等身大の自分を家族に見せていくことをお勧めしたい

『50代からの選択』 大前研一の名言 1 〈217〉         


「オレにそんなことできるわけない」と開き直ったら、人生どんなに楽になることか


上司にできるヤツと評価されたい、みんながあっと驚くような企画を出したい・・・・・、というような欲を持つ人というのは、自分を買いかぶっている証拠だ。こういうのを一切やめて、「オレにそんなことできるわけない」と開き直ったら、人生どんなに楽になることか

『50代からの選択』 大前研一の名言 2 〈218〉         







サラリーマンというものは、会社という木の樹液を吸って生きているやどり木のようなものだ


サラリーマンというものは、会社という木の樹液を吸って生きているやどり木のようなものだ。だから、樹液の量とか木の性質を理解した上で、その範囲で生活することを考えなくてはいけない。

           『50代からの選択』 大前研一の名言 3 〈219〉                                                               


➳ 編集後記

『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 「50歳になったら、等身大の自分を家族に見せていくことをお勧めしたい」
「『オレにそんなことできるわけない』と開き直ったら、人生どんなに楽になることか」
「サラリーマンというものは、会社という木の樹液を吸って生きているやどり木のようなものだ」

これら3つのメッセージから感じることは次のことです。
50代ともなれば残り少ないサラリーマン人生を過ごすことになります。
そのため、等身大の自分を強く意識し、見栄を張ることなく、自然体で行こうよということだと思います。

たとえ定年延長になっても、会社側からすればもう戦力と考えていません。できれば、プロ野球などのように戦力外通告をしたいところです。
プロスポーツ選手の場合はサラリーマンよりはるかに若い年齢で戦力外通告されるケースが多いでしょう。

ですから、定年延長で残った場合、給料は4分の3なら良い方で、極端なケースなら2分の1になることも覚悟しなくてはなりません。

「私は金のために仕事をするんじゃない」という人なら構いませんよ。
しかし、年下上司に使われ、時には嫌味を言われ続け、耐え忍ぶことができる人がどれだけいるでしょうか?

会社は「なかよしクラブ」ではありません。

自分が若い時にバリバリ活躍した記憶を思い起こしたところで、現実を目の当たりにすると、時代の大転換に対応できなくなった自分の惨めさを嫌というほど思い知らされます。



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
その本が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は14年前にFC2ブログで書きました(2008-04-06 10:57 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。








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