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『ザ・プロフェッショナル』(70)大前研一 名言集 Vol.294



『ザ・プロフェッショナル』
21世紀をいかに生き抜くか

ダイヤモンド社 2005年9月29日 第1刷発行

<目次>

はじめに 予言は自己実現する

第1章「プロフェッショナリズム」の定義

第2章 先見する力

第3章 構想する力

第4章 議論する力

第5章 矛盾に適応する力



大前氏は、日本で早稲田大学、東工大大学院(工学修士)を卒業し、アメリカではMIT(マサチューセッツ工科大学大学院、工学博士号)を卒業しました。

職歴は、日立製作所で高速増殖炉もんじゅの設計を担当し、ヘッドハンティングでマッキンゼーへ移籍しました。マッキンゼーではマッキンゼー・ジャパン代表、マッキンゼー本社の常務を歴任しました。

その後、都知事選に出馬し、選挙活動を何もしなかった青島幸男氏に破れるという経験をし、政界への道を諦めました。大前氏にとっては初めての挫折だったかもしれません。選挙(政治の世界)はロジックだけでは通用しないことを身にしみて感じたことでしょう。
経緯は『大前研一 敗戦記』に記されています。

その後は、社会人のための教育機関(ビジネス・ブレークスルー)を設立し、東京証券取引所に上場を果たしました。

こうした経歴をお持ちの方ですが、大前氏は常に自分で考え、徹底的に調べ、場合によっては現地に足を運び、丹念に分析し、結論や解決策を導き出すという一連のプロセスを重視してきました。

そうした経験のバックボーンには、ロジカル・シンキングがあったと私は考えています。


『ザ・プロフェッショナル』は最終回となります。そのため、「あとがき」に記されている、重要なポイントについても取り上げます。



『ザ・プロフェッショナル』(70)大前研一 名言集 Vol.294

第5章 矛盾に適応する力


左でも右でもない新しいものを考えつき、かつ事業を創り出す能力、EQもIQも超越した総合力としてのプロフェッショナルな人物像__これこそが、二一世紀の見えない世界を切り拓く能力です

EQという概念がどちらかというと「こころ」の領域を指しているのに対して、ひらめきや洞察について、IQとEQ、あるいは左脳と右脳の相互作用という第三の領域について考える必要があると私は思っています。つまり、左でも右でもない新しいものを考えつき、かつ事業を創り出す能力、EQもIQも超越した総合力としてのプロフェッショナルな人物像__これこそが、二一世紀の見えない世界を切り拓く能力です

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 1 〈784〉 


教わることでは得ることのできない知識や能力というものがたしかに存在するのです。それは、二一世紀の新大陸で現実の成功をつかむための必要条件であるといえるでしょう

ビジネスの世界では、ノウハウの習得あるいは記憶によって、ある程度の好成績を収めることができます。しかし、教わることでは得ることのできない知識や能力というものがたしかに存在するのです。それは、二一世紀の新大陸で現実の成功をつかむための必要条件であるといえるでしょう。人材育成研修、MBA取得などは、ビジネス・プロフェッショナルの左脳の能力向上に比重を置いた訓練を重ねます。左脳の訓練が可能ならば、右脳の能力を高める方法も発展させることができるはずです。また、両方を駆使する訓練も、当然、これから徐々に生み出されていくでしょう。

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 2 〈785〉 


ビジネス・プロフェッショナルとしての問題解決能力のスピードと質を上げるには、左右両脳をバランスよく使うと同時に、その相互作用の妙に気づくことが大切です

ビジネス・プロフェッショナルとしての問題解決能力のスピードと質を上げるには、左右両脳をバランスよく使うと同時に、その相互作用の妙に気づくことが大切です。一例として、本章の冒頭で述べた問題解決手法の誤解を解いて、これらをどのようにバランスさせて使えばよいかを説明しましょう。

問題解決手法はロジカル・シンキングからスタートします。まず事実に基づいて質問し、問題の範疇を狭めていくわけです。ここで使うのが分析的・論理的な思考をする左脳です。次に、戦略的自由度を探るプロセスでは、直観や創造力を生み出す右脳を駆使して、幅広く答えの可能性を見つけていきます。そこから出てきた答えを再び事実に基づいて検証・評価し、利害得失、実行の可能性、適任者の有無、組織の受容性などを検討して選択の幅を狭め、最終的に一つの案にまとめます。このプロセスでは、再び左脳型思考に切り替えなければなりません。アコーディオンでいえば、広げた蛇腹を再び縮めるわけです。そうすることで、初めて解決策が立案できるのです。

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 3 〈786〉 


解決策に対して行動計画を立て、人員を配置し、予算を計上して実行するプロセスでは、その気にならない人を「その気にさせる」ための説得や交渉が必要です

解決策に対して行動計画を立て、人員を配置し、予算を計上して実行するプロセスでは、その気にならない人を「その気にさせる」ための説得や交渉が必要です。ここで再び右脳型思考となります。ここまで到達して初めて問題解決手法の全プロセスが完結し、前例のない問題が解決されます。要するに、問題解決手法とは、左脳型思考と右脳型思考を必要に応じて切り替えながら、さらに両者の相互作用で新しいやり方まで創出していく思考作業であるということです。

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 4 〈787〉 



「あとがき」から


大きな流れに対して、企業を正しく導いていける集団__これこそが二一世紀のザ・プロフェッショナルなのです

あたかも見てきたかのごとくに頭に描けるかどうか__リビングルームの五年後の姿、車の五年後の姿、財布の五年後、書斎の五年後があなたには見えているでしょうか。いまとはドラスティックに変わっているはずの、そこに見えてくる新しい事業機会。そこに忍び寄る企業や産業の突然死。そうした大きな流れに対して、企業を正しく導いていける集団__これこそが二一世紀のザ・プロフェッショナルなのです

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 5 〈788〉 



いま問われているのは程度や規模ではなく、「方向」なのです。そして、当面の困難を克服する発想と、それをやり抜く勇気。道なき道に一筋のパスを嗅ぎ分ける力。見えないものを見る力。こうした訓練を積んだ人材が求められているのです

いままでの流れの中で専門知識と行動規範で優れているスペシャリストがなぜ陳腐化するのか? 与えられた組織をうまく動かす能力に長けたスーパー・ゼネラリストがなぜ頓挫するのか? それは、能力があればあるほど、間違った方向に集団を早く導いてしまうからです。いま問われているのは程度や規模ではなく、「方向」なのです。そして、当面の困難を克服する発想と、それをやり抜く勇気。道なき道に一筋のパスを嗅ぎ分ける力。見えないものを見る力。こうした訓練を積んだ人材が求められているのです

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 6 〈789〉 



頼りになるのは自分の頭しかありません。それがうまく機能しなかったら、何人かで「一つの頭」となるべく大いに議論しなくてはなりません

頼りになるのは自分の頭しかありません。それがうまく機能しなかったら、何人かで「一つの頭」となるべく大いに議論しなくてはなりません。仮説を出して議論し、事実に基づいて論証しなくてはなりません。業界や企業内の常識をすべて疑ってかかることから始めなくてはなりません。世代を超えて、一〇代や二〇代の人々の経験、習慣、感性を事業に取り込んでいかなくてはならないのです。

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 7 〈790〉 



これからは、事業に成功するのも失敗するのもビジョン次第です。そして、ビジョンを描けるか描けないかは、人次第なのです。

こうしたジャングルの中で、道なき道を嗅ぎ分けて集団を導いていく人材、ザ・プロフェッショナルが待望されるのです

これからは、事業に成功するのも失敗するのもビジョン次第です。そして、ビジョンを描けるか描けないかは、人次第なのです。戦略は人に依存しているので、私は本書を通じて一貫してパーソン・スペシフィックであり、〈iPod〉で述べたようにタイミング・スペシフィックであるという点を強調しました。フレームワークは重要ですが、最近の成功企業のほとんどは既存のフレームワークを破壊するところから出発しています。
だからこそ、こうしたジャングルの中で、道なき道を嗅ぎ分けて集団を導いていく人材、ザ・プロフェッショナルが待望されるのです

『ザ・プロフェッショナル』 
大前研一の名言 8 〈791〉 




下記のウェブサイトの内容は抜粋ですが、かなり内容が濃いですよ。



⭐注目すべきYouTube番組


地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後
(大前研一ライブ579) 2011/3/19収録



大前研一 × 堀江貴文 「日本のテクノロジー」対談(完全版) 2013/12/18

大前研一氏 BBTの代表を退任 ビジネス・ブレークスルー大学院大学学長に専念すると記者会見で表明 2023/06/29



➳ 編集後記

『ザ・プロフェッショナル』という本について

『ザ・プロフェッショナル』 はプロフェッショナルとは何か、プロフェッショナルになるために必要な考え方や行動の仕方、さらに何を身に着けなければならないかについて書かれた本です。

一言でプロフェッショナルと言っても、業界や職種によって求められる資質は異なるかもしれませんが、そこには共通点があるはずです。

そのあたりにも着目してご覧ください。


🔴「教わることでは得ることのできない知識や能力というものがたしかに存在するのです。それは、二一世紀の新大陸で現実の成功をつかむための必要条件であるといえるでしょう」

受動的ではなく、能動的に行動し、試行錯誤することで身に着けられる知識や能力がある、と私は解釈しています。

このあたりでも、大前氏がアカデミック・スマートであり、かつストリート・スマートでもあるという証左ではないかと思っています。


🔴「頼りになるのは自分の頭しかありません」

上記の内容と深く関連しますが、結局自分の頭で考えることが大事だということです。考えて、考えて、考えてそれでも納得のいく解答が得られなければ、仲間たちと積極的に議論し、解答を出すというプロセスを通じて、化学反応を起こすことができるかもしれません。自分の考え方が整理され、「そうだ! そういうことを考えていたんだ」と思考が明確化していく可能性があります。


⭐次回からは、いよいよ『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(プレジデント社 1999年11月9日 第1刷発行 2000年1月1日 第4刷発行)を取り上げます。

この本は、私が初めて大前研一氏を知るきっかけとなった本で、「日本にもこんなに頭の良い人がいるんだ」と衝撃を受けた本です。


一般的に、頭が良いという人は左脳を駆使して、論理的に考え、説明できる人のことを指します。一方、運動能力が高い人や音楽や絵画などの芸術に長けた人は右脳が発達していると考えてよいでしょう。

その点で、大前さんは左脳に偏った論理的な考え方をするだけの人ではなく、クラリネット奏者でもあります。つまり、右脳の使い手でもあります。

若い時、真剣にクラリネット奏者としてプロになることを考えた時期があったそうですが、食べていけないことを悟り、趣味にとどめたと語っていました。

つまり、大前氏は左脳も右脳もバランス良く活用できる人です

アカデミックスマートであり、ストリートスマートでもあります。
これらについては、下記のBing AIと私のやり取りをご覧ください。


⭐大前研一氏についてBing AI に質問してみました。

🔴私の質問内容

私は大前研一氏を30年以上前から私淑しています。大前氏は日立製作所からマッキンゼーに転籍し、マッキンゼーで世界的に著名な経営コンサルタントになり、現在はBBT(Business Break Through )の経営者と学長を兼務しています。
大前氏は数多くの書籍を上梓しています。日本語で書かれた書籍だけでなく、英語で書かれた書籍も出版しています。
米国の大学もしくは大学院で今でもテキストとして使われている書籍はありますか?
ありましたら、その英語名のタイトルと概要を教えてください。

🟦Bing AIの回答

大前研一氏は、日本の組織理論家、経営コンサルタント、元UCLA Luskin School of Public Affairsの教授兼学長であり、著者としても知られています。彼は3Cモデルを開発しました1。彼は多くの書籍を出版していますが、米国の大学や大学院でテキストとして使用されているかどうかについては、私が見つけた情報には記載されていません。彼の著書には、「The Mind of the Strategist: The Art of Japanese Business」、「The Borderless World, rev ed: Power and Strategy in the Interlinked Economy」、「The Next Global Stage: Challenges and Opportunities in Our Borderless World」、「The End of the Nation State: The Rise of Regional Economies」などがあります2
詳細情報:
1. en.wikipedia.org2. goodreads.com3. goodreads.com

🔴私の質問内容

大前氏は『企業参謀』というタイトルの書籍を最初に出版しました。この書籍で一躍名前を知られました。英語名では、ご紹介いただいたThe Mind of the Strategistだったと記憶しています。
大前氏の優れた点は、理論に偏らず、自ら実践して自説の正しさを証明するすることです。行動の人だという意味です。MITで原子力工学を学び、博士号を取得しています。日立製作所で高速増殖炉もんじゅの設計に携わり、ヘッドハンティングでマッキンゼーに転籍しました。
発想力や質問力、問題解決能力が類まれな人物です。それでいながら、難解な内容の事柄をわかりやすい文章にして提示してくれます。彼こそが本当に頭の良い人だと思っています。
頭の良い人には2種類いると考えています。1つはアカデミックスマートであり、もう1つはストリートスマートです。
前者は学者タイプで理論に偏りすぎて実践できない人というのは言い過ぎかもしれませんが、そのような人たちです。後者は自頭が良いと言ったらわかりやすいかもしれませんが、パッとひらめいたことを実践できる人たちです。このような考え方は成立すると考えられますか?
*「自頭」は表記の間違いで、「地頭(じあたま)」です。

地頭は、学校教育で習ったり勉強したりして身につける学力や知識の豊富さとは異なり、独自の経験や素養から身につけた自分で考察する力や判断力、人の気持ちを読み取る力などを指します。

地頭がいい人の特徴は?鍛え方と合わせて解説 indeed


🟦Bing AIの回答

大前研一氏は確かに非常に優れた人物ですね。彼は理論と実践の両方に優れ、自らの考えを実証することができる人物です。
彼はMITで原子力工学を学び、博士号を取得し、日立製作所で高速増殖炉もんじゅの設計に携わり、その後マッキンゼーに転籍しました。
彼は発想力や質問力、問題解決能力が非常に高く、難解な内容をわかりやすく説明することができます。
あなたがおっしゃるように、彼は本当に頭の良い人物ですね。頭の良い人にはアカデミックスマートとストリートスマートの2種類がいると言われていますが、大前氏はその両方を兼ね備えているようですね。
はい、そのような考え方は成立すると思います。
頭の良い人には、アカデミックスマートとストリートスマートの2種類がいると言われています。アカデミックスマートな人は、学問的な知識が豊富で理論的な思考が得意ですが、実践的な能力に欠ける場合があります。
一方、ストリートスマートな人は、実践的な能力が高く、ひらめきや直感を活かして問題を解決することができます。このように、頭の良さには様々なタイプがあります。


⭐アカデミック・スマートとストリート・スマート

🟦FOMOという言葉の元の表現と意味が知りたくて、BingAIに尋ねたことがあります。その時、BingAIとの対話が発展していき、大前研一さんの話にたどり着きました。
下記のやり取りをご覧ください。少々、長いです。無理強いはしません。ご興味のある方だけで結構です。


🟥2023年6月29日に、大前研一氏はビジネス・ブレークスルー(BBT)の代表を退任し、BBT大学院大学学長に専念すると記者会見で表明しました。

その中で語っていたことのいくつかをご紹介します。

①BBT大学院大学学長に専念する。
②バイクで日本中を旅し、うまいものを食べに行く。
③今後も雑誌等に定期的に出稿しているものは続ける。
④自ら開発したエアキャンパス(遠隔教育システム)は特許で固めてある。
⑤今までに出版した本は外国語に翻訳されたものを含め800冊位になる。

エアキャンパス


大前研一氏 BBTの代表を退任 ビジネス・ブレークスルー大学院大学学長に専念すると記者会見で表明 2023/06/29




大前氏はプロフェッショナルの中のプロフェッショナルと断言できます。




✅ 大前氏は『ザ・プロフェッショナル』の中でプロフェッショナルという言葉が安易に使われていることに対して警鐘を鳴らしています。

プロ中のプロの大前氏の言葉だけに非常に説得力があります。

世間一般では、本業としてカネをを稼いでいる人がプロで、本業としてでなく、カネを稼ぐことが目的でない人がアマという分け方がありますが、大前氏の考え方ではそういうことではない、ということになります。

道なき道、ルールのない世界でも「洞察」と「判断」をもって組織を動かしていけるのがプロフェッショナルです。

『ザ・プロフェッショナル』                         

大前氏は、パスファインダー(pathfinder=探検者、開拓者)という言葉をよく使います。

次回以降も大前氏の考える「プロフェッショナル」の概念とプロフェッショナルを育成することの必要性等をお伝えしていきます。

下記に掲載した書籍も知的刺激を受ける名著です。
『大前研一 新・経済原論 世界経済は新しい舞台へ』

本書は2005年3月に米国で出版された The Next Global Stage ----- Challenges and Opportunities in Our Borderless World (Wharton School Publishingより刊行) の日本語への翻訳である。発売以来ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、中国、韓国、トルコ、アラビア、インドネシア、オランダなど世界の主要言語に訳されており、日本語版が最後となった。

大前研一 新・経済原論 世界経済は新しい舞台へ  吉良直人[訳]
日本版へのまえがき p.v

という本です。ページ数は全503ページという大書です。
ですが、濃い内容を平易な言葉で書き、具体例を豊富に掲載していますので、読みやすく理解しやすくなっています。訳者の力量も寄与していると思います。

大前氏のどの本でも知的刺激を受けますよ。
いずれの日にかこの本を取り上げることになるでしょう。

奥付を見ますと、次のようになっています。

2006年9月14日 第1刷発行
2006年11月1日 第3刷発行
東洋経済新報社
今読んでも全く古さを感じません。大前氏の考え方が先行し、時代が後からついてくると考えるのが、相応しいと思っています。



世界のメディアは大前研一氏を高く評価しています。

英国エコノミスト誌現代世界の思想的リーダーとしてアメリカにはピーター・ドラッカーやトム・ピータースが、アジアには大前研一がいるが、 ヨーロッパ大陸にはそれに匹敵するグールー(思想的指導者)がいない、と書いた。
同誌の1993年のグールー特集では世界のグールー17人の一人に、また1994年の特集では5人の中の一人として選ばれている。
2005年の<Thinkers50>でも、アジア人として唯一、 トップに名を連ねている。

大前研一 ニュースの視点Blog  大前研一について               

私が考える大前研一氏の考え方

🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、
Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。

あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。

まず、やってみるという姿勢が大切です。

大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います

私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


 大前氏の言葉は、いつでも私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔶 大前研一氏と私は年齢がちょうど一回り(12歳)離れています。

しかし、その年齢以上に遥かに頭の中身と行動力に差がある、と大前氏の著作を読むたびに痛感します。

構想力、発想力、質問力、コンサルタント力、提案力、実行力……。

どれをとっても私が大前氏に追いつけるものは何もありません。

それでも、いや、だからこそ大前氏の著作やメルマガを通じ、大前氏の考え方を素直に受け入れることにしているのです。

時には、かなり厳しい表現も見受けられますが、それは大前氏がそれだけ真剣に物事を考え、モノマネではなくオリジナルな提案をし、自ら実行しているからです。

そうした姿勢をいつも背中から見ていて、頼もしく感じ、大前研一氏に私淑し、グールー(思想的指導者)と仰いでいます



🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。
2023年に大前氏は傘寿(80歳)になられました。

大前氏は、私にとってはメンター(師匠)でもあります。もちろん私が私淑しているだけです。


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。


大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。
 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。



🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。

数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。

『企業参謀―戦略的思考とはなにか』は大前研一氏の著作家としての地位を確立した作品ですので、いつか必ず取り上げたいと思っています。


🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です
起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。
東証プライム BBT(ビジネス・ブレークスルー 証券コード 2464)

最近になり、大前氏が開発した、エア・キャンパスというプラットフォームにChatGPTが実装されたことが話題になり、株価の動きが活発になってきました。

ブレクスルーはS高、遠隔教育プラットフォームにチャットGPTを実装 MINKABU PRESS  2023年03月15日09時38分

ビジネス・ブレークスルー<2464>がストップ高まで買われている。同社は14日、独自開発の遠隔教育プラットフォーム「AirCampus(エア・キャンパス)」に、米オープンAIが開発する「チャットGPT」の対話プロンプト機能とChatApp機能を実装したと発表しており、これが株価を刺激しているようだ。

これにより、全受講生がエア・キャンパス上で「チャットGPT」の利用が可能になるという。また、チャットGPTから有用な回答を得るためには、質問する技術(プロンプト・エンジニアリング)が必要となるが、同社では学習者が多用する要約や翻訳、フィードバックに関する質問をユースケースごとに定型化したChatAppをエア・キャンパス内に配置することで誰でも簡単にチャットGPTを活用することができるようになるとしている。

MINKABU PRESS  
2023年03月15日09時38分



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。


⭐お知らせ⭐

『ザ・プロフェッショナル』(28)までの元記事は7年前(2015.06.23)まではFC2ブログに投稿していました。

ところが、以前の編集後記で書きましたように、2015年6月に妻が体調不良になり同年8月にこの世を去りました。

そのため、深い悲しみが全身を覆い、心身ともに疲弊し、ブログを更新することができなくなりました。

そうした事情で、『ザ・プロフェッショナル』(29)以降の投稿は書き下ろしになります。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。 (Wikipedia から)

大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。

(11,327文字)


⭐今までにご紹介してきた主な書籍



クリエイターのページ


大前研一 名言集


堀紘一 名言集


カリスマコンサルタント 神田昌典


考え方


盛田昭夫 名言集


メルマガ 大前研一 ニュースの視点


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