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堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(10)

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(10)


 『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。

 略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。

 優れたビジネス書を数多く執筆しています。


リーダーに入ってくる話の9割以上は嫌な話である。問題が発生したというものばかりだ

 
 リーダーは組織の最終意思を示す唯一の存在であり、その重荷をつねに1人で負わなければならない。
 リーダーに入ってくる話の9割以上は嫌な話である。問題が発生したというものばかりだ。とくに突然来る話は100パーセント悪い話と思って間違いない。
 時にはいい話も来るが突然来ることはない。いい話は段階を追って入ってくることが多い。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 1 <28>     



真のリーダーは、組織のメンバーとはまったくレベルの違う責任を負わされている。その責任を果たすためには、つねに人の何倍も速く頭を働かせなければならない。つねに勉強もしなければならない。夜を徹しても考え抜かなければならないこともある

 
 真のリーダーは、組織のメンバーとはまったくレベルの違う責任を負わされている。その責任を果たすためには、つねに人の何倍も速く頭を働かせなければならない。つねに勉強もしなければならない。夜を徹しても考え抜かなければならないこともある
 リーダーの判断は組織の命運を左右する。リーダーが間違った判断をしないために、組織は最高の条件を整えるべきである。そのためにかかる費用は必要経費と見るべきだ。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 2 <29>     



リーダーは組織のメンバーと責任を分かち合うことはできない

 
 リーダーは組織のメンバーと責任を分かち合うことはできない。リーダーの孤独をメンバーはほとんど理解することがないが、それは、自分以外のメンバーの誰一人として、自分の今の地位、社長の座に就いたことがないからだ。平社員や部課長だけでなく、常務や専務も副社長も社長を経験したことがないために、今一つ社長の気持ちや考え方をわかってくれない。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 3 <30>     



✍ 編集後記

🔶  『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。

私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。

勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!

何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。

「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。

一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。


🔷 トップリーダーは孤独であるとよく言われます。自分の判断、決断によって企業の命運を左右するからです。権限と責任のはざまで揺れ動くこともあるでしょう。

強靭な精神力と旺盛な体力が欠かせません。

時には、精神障がいを患ったり、体調を崩すこともあるでしょう。
そうした時、非情にもトップリーダーの交代が行われます。
企業その他多くの組織は決断しなくてはなりません。

たとえ、そのトップリーダーが会社に多大な貢献をしてきたとしても、その地位を維持することができないと分かれば、即時に代わりの人物を決めなければなりません。空白は許されないのです。


✔ 出典元

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』

2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社



✒ 堀 紘一氏の略歴

ドリームインキュベータ代表取締役社長。

1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。

BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。

『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。

(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)


✒ 堀 紘一氏の略歴補足

2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。

近況は下記をご覧ください。

「セカンドライフ」を謳歌しているようです。



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