見出し画像

大前研一 名言集 『ビジネス・ウェポン』(6)

『ビジネス・ウェポン』(6)

 『ビジネス・ウエポン』(初版 2002年12月20日 小学館)は、大前研一氏がマッキンゼーに在籍した時に自ら開発したスキルなどの多くを披露している本です。20年前の本ですが、内容は古びていません。

 サラリーマンの武器(ウエポン)は論理力創造力であるという言葉はとても説得力を持っています。

 

要は売価を上げて、コストを下げて、売り上げを伸ばせば企業は安泰、というわけである


売価からコストを引けば利益が出る。その利益に売上数量をかければ全体の利益額が出てくる。要は売価を上げて、コストを下げて、売り上げを伸ばせば企業は安泰、というわけである

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 1 〈139〉


売る、という行為には2通りの選択肢しかない。自社で売る(直売)か、他人に売ってもらう(代理店)である


売る、という行為には2通りの選択肢しかない。自社で売る(直売)か、他人に売ってもらう(代理店)である。自分で売れば情熱がこもり、製品の説明もうまくできるだろうが、接触できる人の数が限られているので、売り上げを伸ばすには大量の販売員を抱えなければならない。

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 2 〈140〉


代理店型の販売は何らかの形で影響力を持っていないと売れない


代理店型の販売は何らかの形で影響力を持っていないと売れない。多くの会社の商品を取り扱う代理店が好んで取り上げたくなるためには、顧客の要望が強いか、マージンが他社の類似品よりも大きいことが必要だ。
しかも、マージンを代理店または販売店が好むような形で渡さなくては効き目が薄い。

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 3 〈141〉



➳ 編集後記

『ビジネス・ウエポン』(初版 2002年12月20日 小学館)は、大前研一氏がマッキンゼーに在籍した時に自ら開発したスキルなどの多くを披露している本です。

🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。

あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。

まず、やってみるという姿勢が大切です。

大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。

➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 大前氏は、販売行為には自分で売る「直売」か他人に売ってもらう「代理店」の2つしかない、と述べています。

当り前のことを言っていると思われたかもしれませんが、これは本質的な話です。

ものを売るという行為のはじめの一歩はまず自分で売ることです。
最初は、売り方が分からず試行錯誤するでしょう。
それでも、ある時、売れだしたとします。

すると、商品の在庫管理から出荷、代金回収、資金管理、顧客管理、クレーム処理、会計処理、納税・・・・・・これらを独りで全てやるということができなくなります。
1日24時間は皆等しく与えられていますが、いくら時間があっても足りないという状況になります。

1日を48時間、72時間・・・・・・に変えるにはどうしたらよいでしょうか?
他人にやってもらうことです。

話を売ることに限定すれば、代理店に売ってもらうのです。
ただし、管理をきちんとしないと収拾がつかなくなります。
代理店が勝手なことをしだしたら、対処に多くの時間が割かれます。
本末転倒にならないように注意が肝要です。


大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
その本が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。







🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は14年前にFC2ブログで書きました(2008-02-16 10:09 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。

現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。








サポートしていただけると嬉しいです。 サポートしていただいたお金は、投稿のための資料購入代金に充てさせていただきます。