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大前研一 名言集 『ビジネス・ウェポン』(4)

『ビジネス・ウェポン』(4)

 『ビジネス・ウエポン』(初版 2002年12月20日 小学館)は、大前研一氏がマッキンゼーに在籍した時に自ら開発したスキルなどの多くを披露している本です。20年前の本ですが、内容は古びていません。

 サラリーマンの武器(ウエポン)は論理力創造力であるという言葉はとても説得力を持っています。

 



ロジカル・シンキングとは、様々な事象の複雑な関係を収集した情報を理論的に正しく理解し、自らの思考を論理的に整理・構成するための技術である


ロジカル・シンキングとは、様々な事象の複雑な関係を収集した情報を理論的に正しく理解し、自らの思考を論理的に整理・構成するための技術である。その基本は2つある。
1つはアリストテレスの論理学で言うところの「A=B、B=CであればA=Cである」という論理構築だ。これを積み重ねていくことで誰も考えつかなかった「A=Z」という答えを導き出すことができるのだ。
もう1つは「足して100になる議論をする」ことだ。AとBを足せば全体像になり、それ以外に漏れもなければ重複もない、という理論構造の議論である。

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 1 〈133〉


問題解決法の第一歩は問題を定義することなのである


問題解決法の第一歩は問題を定義することなのである。しかし日本の学校では、まず問題を定義する、ということを教えない。先生が問題を出してしまうからである。そして生徒は参考書や虎の巻(教科書ガイド)を見て答えを丸暗記する。だが、日本の社会人に学校で習ったことのうち、世の中に出てから何を使ったか質問してみればいい。「対数を使ったか?」「ピタゴラスの定理を使ったか?」と。おそらく90%以上の人は、加減乗除の計算以外は1度も使ったことがないはずだ。それが社会というものなのである。

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 2 〈134〉


仮説を立てることが重要だ


仮説を立てることが重要だ。「もし問題が○○だとすれば、原因は××ではないか?」という仮説を立てる。そのうえでデータを集め、事実に基づいて証明していくのである。

『ビジネス・ウェポン』 大前研一の名言 3 〈135〉



➳ 編集後記

『ビジネス・ウエポン』(初版 2002年12月20日 小学館)は、大前研一氏がマッキンゼーに在籍した時に自ら開発したスキルなどの多くを披露している本です。

🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。

あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。

まず、やってみるという姿勢が大切です。

大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。

➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 「『足して100になる議論をする』ことだ。AとBを足せば全体像になり、それ以外に漏れもなければ重複もない、という理論構造の議論である」という記述に関連した事柄を思い出しました。

それはMECE(ミッシー)です。これはMutually Exclusive and Collectively Exhaustive の頭文字をとった言葉です。「もれなくダブりなし」という意味です。

MECEは重要な概念ですので、覚えておいて損はありません。


🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は14年前にFC2ブログで書きました(2008-02-10 10:09 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。

現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。








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