![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90018038/rectangle_large_type_2_8aba796efc67e1e8fbc9d3153c6e9466.png?width=800)
マンティコア(2022)
東京国際映画祭で、あのヘンテコ映画「マジカルガール」を撮ったスペインのカルロス・ベルムト監督の新作「マンティコア」を観た。
映画の入り方が、とても面白い。何が起きてるんだ!? と「? ? ?」となっているうちに、それは主人公の男が作業しているのだとわかる。
彼は、自宅でゲームのクリーチャーデザインの仕事をしている。クリーチャーは描けるが、人間は描けないと彼は言う。とても内向的で、仕事以外で人とはあまり関わらない。
しかし、あるきっかけから人と関わることを心がけるようになり、一風変わったアートやダンスが好きなボーイッシュな女性といい感じになったりする。
でも、彼の本質を見抜いた彼女は…
そして、彼は…
一体どこに転がっていくのかわからない、屈折しすぎた人間同士のややこしすぎる関係性や出来事を描く、むちゃくちゃ変な映画です。
監督が日本贔屓で、食事は和食、伊藤潤二の漫画に、魔界村… 馴染みのものがいろいろ出てくる。海外作品からも、黒い絵に、ファンタスティック・プラネットに…。趣味が過ぎる(笑)。
拗れまくった物語は、最後の最後に"割れ鍋に閉じ蓋"。収まるところに収まって、不気味な安定と平穏が訪れる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?