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パーフェクト・ケア(2020)

J・ブレイクソン監督の2020年作品「パーフェクト・ケア」を観た。

お金持ちで一人暮らしをしている高齢者を狙い、「痴呆症が進んでいて一人では暮らせない」と知り合いの医者から緊急提言させ、裁判所の判断の元に後見人として自分を指定させる主人公。

平和に一人暮らしをしていた老人は、ある日突然、彼らの訪問を受け、裁判所の命令だと、(やはり息がかかった)老人ホームに強制収容されてしまう。あたかも、犯罪者が逮捕されるように。

正しい判断ができない老人の代わりにその財産管理を任される後見人は、老人のありとあらゆる資産を売り払い、老人ホームの支払いをすると同時に多額の手数料を懐に入れる。法律の定めに則って。

そんな詐欺のような商売で大金を稼いでる後見人の女性主人公が、新たに見つけた標的は身寄りのいないたいそうな資産家のお婆さん。今回もいつもの調子でさっさと片付けるわよ〜っと手際よく仕事を進めていたら、実はこのお婆さん、訳ありで、えらい大変な事態に発展していくのである。…というお話。

「人生、食うか食われるか」「ライオンと仔羊」「捕食者と獲物」私は前者よ!と、とことん利己的で冷徹な主人公を演じるロザムンド・パイクが、これまたピッタリすぎる好演。ホントに心根が腐ったとんでもないヤツです。

で、そんな彼女と"違う意味でとんでもない奴ら"の命をかけた闘いが繰り広げられて目が離せないのですが、これっぽっちもどちらの味方もしたくならない、嫌な奴しか登場しない凄い映画。かなり面白いです!


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