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異動辞令は音楽隊!(2022)

内田英治監督「異動辞令は音楽隊!」を観た。

現場の刑事一筋30年。部下に厳しく、上司に媚びず、犯人逮捕のためなら多少無茶な手段も問わない捜査一課のベテラン刑事"鬼軍曹"が、強引な捜査やハラスメントを理由に、広報課の音楽隊への異動を命じられる。

現在取り扱っている事件は、高齢者を狙ったアポ電強盗事件。罪のない高齢者に大怪我を負わせて一生懸命貯めてきたお金を強奪する犯人は許せん! とガシガシ捜査していたところが、音楽隊!?  "鬼軍曹"としては全く納得がいかないのだが、完全に刑事の領域からは締め出されてしまう。

嫌々赴いた音楽隊では当然の如く現場と衝突。と、まぁ、想定通りの展開になるわけですが…

この先、ちょっとネタバレしますので、ネタバレ禁止の方はここでストップ願います(^^)

この作品がユニークなのは、音楽隊へ異動になるにも関わらず前半の刑事パートをかなりしっかり描いているところ。それはつまり、この映画が、音楽隊に異動してから物語が切り替わるのではなく、冒頭の事件と音楽隊の出来事が並行して描かれるということなのだ。

加えて、"鬼軍曹"の家族の物語も描かれるんだけどね。

3つの物語軸を絡めつつ、全てを解決に向けて進めていくストーリーテリングは悪くなく、後味もかなり爽快な作品でした。

主役の"鬼軍曹"を演じる阿部寛が、頑固でやさぐれたベテラン刑事をバランス良く演じており、映画の半ばを過ぎてから初めて少し笑顔を見せるところは良かった。ドラムに初挑戦ながら、見事に習得して説得力のある演技を見せたのもGOOD!!

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