バビロン(2023)
めっちゃ楽しみにしてたデイミアン・チャゼル監督の「バビロン」を観てきたのだが、あまりに下品でとっ散らかった3時間9分。
ケネス・アンガーが「ハリウッド・バビロン」という著作で描いたサイレント映画時代から1960年代までのハリウッドのスターたちの虚実入り混じる醜聞を引っ張ってきたような内容で、当時のハリウッドの狂騒や酒池肉林の舞台裏をひたすらダークに(でもゴージャスに予算をかけた映像で)描く。
凄い画がじゃんじゃん見せられるのだけど、まぁ… 監督がやりたいこと全部やってんのかなぁ… いわゆる"映画作品"としてのまとまりはない。つまり、"物語"がない。濃厚な"場面"がブツ切れに次々と現れる印象。
あと、映画が大好きな監督だと思っていたのに、(少なくとも僕には)愛もリスペクトもまるで感じられない歴代名画の引用にガッカリした。あんな風に引用される「雨に唄えば」は悲しい。1シーンずつ引っ張り出される他の名画たちも。
楽曲も、各場面での音楽の入り方も「ラ・ラ・ランド」そっくりでした。
久しぶりに映画観てどんよりした気持ちになったよ。
ちなみに、俳優はみんな頑張ってます。
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