魔女伝説ヴィー/妖婆 死棺の呪い(1967)
コンスタンチン・エルショフ、&ゲオルギー・クロパチェフ監督「魔女伝説ヴィー/妖婆 死棺の呪い」をBlu-rayで見た。もう、何度見たのかわからない。
子供の頃にたまたまテレビで出くわしてビックリした1967年のロシア映画。後に劇場公開されたときにも観に行った。レーザーディスクもDVDもBlu-rayも買った。それくらいのお気に入り。
前半のやや滑稽で奇妙な展開と、後半、教会の中で3夜にわたって魔女と闘う恐ろしさ、そしてその魔女のあまりの美貌と怪物たちの奇怪な造形が目に焼き付いて忘れられなくなった、若干トラウマチックに思い出深い作品なのです。
物語はこんな感じ。神学生の主人公があるとき老婆の姿をした魔女に出会い、なんとか撃退したと思ったら、その姿はいつの間にか若い美女に変わっていた。やがて、(彼女の指名で)その美女が死んだ後の祈祷をするはめに追い込まれる主人公。祈祷を捧げる夜の時間に、魔女は主人公に激しい呪いの攻撃を仕掛けてくるのだ…
とにかく、教会の中に美女の死体と共に閉じ込められる、この3夜の描写が1960年代の代物とは思えない出来で、とてつもなく幻想的で恐ろしい。(正確に言えば、子供の頃は恐れ慄いた!)
いま見ると特撮がかなりチャチなんだけど、それでも独特の怪しげな雰囲気を見事に醸し出している。
主役を演じたレオニード・クラブリョフ、圧倒的な美しさで魔女を演じたナターリヤ・ヴァルレイ、二人とも素晴らしい。彼らがいなければ、ここまで歴史に残る映画にはならなかったのではないだろうか…
(2020/9/20記)
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