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TALK TO ME トーク・トゥ・ミー(2022)

YouTubeチャンネル「RackaRacka」が大人気の双子の兄弟ダニー&マイケル・フェリッポウの長編映画監督デビュー作「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」を観た。

母の死と向き合えずに落ち込んだまま日々を過ごしている高校生ミアは、友人からSNSで話題の「90秒憑依チャレンジ」に誘われ、気晴らしに参加してみる。

それは、何やら不気味な“手”の形をした置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えると霊が憑依するもので、霊が身体に入り込むことによって強烈な快感が得られる。ただし、その“手”を90秒以内に離さなければそのまま霊に取り憑かれてしまうというスリリングなチャレンジだった。

強烈なスリルと快感にのめり込みチャレンジを繰り返すミアたちだったが、メンバーの1人に憑依した霊がミアの母親(のよう)だったことから、ミアはその“手”を離さないでくれと懇願し…

割と良くあるネタなんだけど、話運びやらキャラクターの置き方、画の見せ方がとても上手で、なるほど才能あるし、現代の映像作家だなぁと感心しかり。

「90秒憑依チャレンジ」は若者が面白半分にドラッグに手を出すシチュエーションの置き換えとして、なるほどよくわかるし。

あと、個人的には大嫌いなキャラ設定なんだけど、母親を亡くしてから落ち込みっ放しの鬱で虚ろな主人公ミアの設定が上手いし、演じているソフィー・ワイルドが見事。精神的に不安定な様がリアルすぎて、観ていてホントにこいつ嫌やなって気持ちになるからね!

まぁ、しかし。「トーク・トゥ・ミー」と呼ばれて、すぐ出てくるようなその辺をさまよってる霊には、ろくな奴はいないってことですな。ラストのあなたに至るまで…

一見の価値ありな、ホラーと言うよりスリリングな一作です。

【ついでに】
心臓を1分間止めて蘇生させると驚異的な能力を発揮するんだけど、1分過ぎちゃうと…という「フラットライナーズ」のことを思い出しました。

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