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歴史を学ぶ

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歴史に関する記事をこちらにまとめています。
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#洋書

第一次世界大戦におけるフランス軍の戦略と作戦を分析したPyrrhic Victory(2008)の紹…

第一次世界大戦(1914~1918)でフランスは西部戦線の作戦で中心的な役割を果たしました。フラ…

軍事上の必要性と社会の価値観をいかに調和させるか?『市民と軍人』(1985)の紹介

現代の国際社会でアメリカが指導的地位を維持できている要因の一つは、その軍事的能力の優越に…

欺騙の行い方を分析した軍事学の研究『計略(Strategem)』(1969)の紹介

古代中国で成立した軍事学の古典である『孫子』では「兵は詭道なり」と記されています。これは…

第一次世界大戦でドイツが英米に送り込んだスパイ:Spies of the Kaiser(2004)の紹介

1909年、イギリス陸軍省に外局として秘密情報局(Secret Service Bureau)が設置されました。…

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いかに国家は戦費を調達するのか? How States Pay for Wars(2016)の紹介

戦争を遂行する能力を構築するためには、財政的な裏付けが必要です。軍隊を構成する人員、武器…

第一次世界大戦の勃発に至る英独関係の歴史を記したThe Rise of the Anglo-German Ant…

歴史学者ポール・ケネディは1980年の著作『英独対立の高まり(The Rise of the Anglo-German A…

なぜ現代の内戦は長期化する傾向にあるのか? Neverending Wars(2005)の紹介

内戦は経済発展が遅れた発展途上国で起きやすいことが知られており、研究者も民族や宗教に起因する社会的な対立のような国内問題に注目しがちでしたが、最近では国際関係によって引き起こされている可能性も認識されるようになってきました。Ann Hironaka氏の『終わらない戦争:国際社会、脆弱国家、内戦の認識(Neverending Wars: The International Community, Weak States, and the Perpetuation of Civil

第一次世界大戦の太平洋戦線を記したThe Neglected War(1995)の紹介

第一次世界大戦(1914~1918)はその名の通り世界規模で遂行された戦争でしたが、その歴史はヨ…

アジア太平洋の戦争史で兵站の意義を考えるMilitary Logistics and Strategic Perform…

その国の軍隊が与えられた任務を達成できるかどうかは、産業動員や兵站支援の成否によって大き…

地方政治の視点でベトナム戦争の特徴を捉えた War Comes to Long An(1972)の紹介

1945年8月に第二次世界大戦が終結したとき、それまで日本に支配されていた東南アジアのインド…

政軍関係が国家の戦略評価を左右することを説明したShaping Strategy(2008)の紹介

国家は機械的に環境の変化に反応し、政策を選択しているわけではありません。国家の方針を決め…

ベトナム戦争で米空軍はどのように戦術を刷新したのか? The Air Force Way of War(20…

1972年12月18日、アメリカ軍は100機を超えるB-52爆撃機を用いたラインバッカー2作戦を開始し、…

地理学者は戦争と地理の関係をどのように考察するのか? Battling the Element(1998)…

戦争は敵との戦いであると同時に、自然の猛威との戦いでもあります。暴風、降雨、極寒、泥濘、…

なぜ戦争で民間人が攻撃されるのか?『戦争で民間人を標的にする』(2008)の紹介

国際法では戦時であろうとも軍隊が敵国の民間人を意図的、計画的に攻撃し、殺傷することは容認されていません。それは倫理的、道義的に避けるべきことだと見なされています。それにもかかわらず、現実に戦争では多くの民間人が意図的に攻撃目標とされており、それによって命を落とすことも珍しくありません。ジョージ・ワシントン大学のAlexander B. Downes教授は『戦争で民間人を標的にする(Targeting Civilians in War)』(2008)の中で、民間人を標的とした攻