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【静かな大問題ー放置竹林問題は、食べて解決する】

かぐや姫、竹とんぼ、笛、かご、ざる、茶杓、、、
日本の文化は「竹」とともにあった。
タケノコも美味しいですよね。
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でも、今や、この「竹」が深刻な社会問題になっている。
日本では、戦後、収益の高いタケノコの栽培が盛んとなり、多くの竹林が植えられた。
しかし、外国からの安価なタケノコや竹材の輸入増加や、プラスチックなどの代替品の出現。
国内のタケノコや竹製品の需要量が減少し、農家の高齢化や担い手の減少などで手入れがされず、放置される竹林がものすごい勢いで増加してきた。
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とにかく、「竹」は驚異的に生長が速いのだ。2週間で十数メートルに伸びる。
7年前後の寿命。
根は30センチくらい。
だから、強めの雨が降れば、あの硬くて長い竹が横になり、根は周りの土を連れて、土砂崩れなどを起こす。
倒れたら、取り除くのも、前に進むことさえ、ままならない。
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放置竹林は、九州に多く、福岡県も全国3位の規模。
まるで、砂漠がどんどん周囲に拡がっていくように、竹林もまたすごいスピードで拡がり、
いつか、日本の山がみんな竹林になってしまうのではないかと想像したくなるほど。
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さて、どうしようか。
竹林を「厄介者」から「宝の山」にできないか?
今年の初め、これを一緒にプロジェクト化しようと、福岡さんと古賀さんと、チャレンジをスタートした。
問題を整理したり、助成金を申請したり(今まで出す側にいたけど、役所の求める書類ってほんとに多いね;))、単価と収支計算したりと、手伝ってきた。
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まずは、「食べる」から、攻める。
糸島の竹林で300kg近い竹林を整理、伐採して「国産メンマ」にしていくのだ。
メンマ加工販売の専門会社タケマンさんと組んで、メンマづくりにチャレンジ中。
実は国内メンマの99%が中国など海外産。
国産はもっと増やせる。ポテンシャルある。
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これがうまく商業ベースに乗れば、生産拡大。
そして、竹パウダー(肥料)、竹チップ(建築資材)、などなど、
バンブーハウスや竹の骨でビニルハウスをつくり、村を作ってもいい。
そこに子ども達が集まると、五感を使って、子ども達も楽しめるはず。
竹林面積が激増中の北九州市では、「竹あかり」を小倉城で灯す、素敵なイベントも開催されている。
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その先には、「資源」にすることも目指したい。
竹の強度を活かし、新素材が生まれようとしている。
車のボディなどの軽量化・強度化に用いる「ナノセルロース」の生産に「竹」が使われ始めている。
(中越パルプ工業など)
「竹」が使われ、山が守られ、資源ができる。
そのサイクルが回り始めれば、一石三鳥、持続可能な社会づくりにつながる。
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そんな夢を乗せて、今、メンマづくりに邁進している糸島の竹林。
古賀さん、福岡裕美さん、とともに、みんなのチャレンジは緒に就いたばかりだ。

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