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なぜ、「プライベートと仕事の壁」を取り除きたいのか?

3月15日に新婚のスタッフを私の自宅に招いて、食事会を開きました。
ご夫婦を結婚のお祝いとしてお招きしたのですが、5年くらい前から新しく結婚するスタッフがいたら相手の方と一緒にお祝いさせていただくことを続けています。

2年前に新卒採用を始めてからは、新卒採用のスタッフのご家族もタイミングが合えばお食事にお招きして、入社のご挨拶をさせていただいています。

なぜわざわざこのような場を持つか、今日はその理由をお話ししたいと思っています。

過去、こんなことがありました。
経理担当として長年勤めてくれていたスタッフに、営業に異動してもらうことにしました。
私としては、そのスタッフに営業も知ってもらうことで、将来会社の全体を見渡せるような役職についてもらいたい、そんな期待から異動をお願いしました。
そのスタッフは、「会社の方針」ということで、すんなり異動を引き受けてくださいました。
てっきり納得していると思っていたのですが、それから半年後、そのスタッフは辞表を出し、会社を去りました。

理由は、家族に持病をお持ちの方がいて、何かあればすぐに駆け付ける必要があり、
営業で出張があるとそれができず、家族のサポートに支障が出ていたからでした。
辞意を固めるまで、私は全くそのスタッフが仕事以外でどんな暮らしをしているか知りませんでした。
プライベートで抱えている悩みに寄り添ってあげることはできず、結局とても信頼していたスタッフが会社から去ることになりました。

これに似たようなことは、それ以降も何回か経験しています。

会社は「スタッフの成長」を思って期待をかけ、スタッフは「会社に迷惑を掛けたくない」と思ってプライベートを隠して会社を去る。

なんで、こんなすれ違いが起こるのでしょうか?その原因の一つが「プライベートと仕事の壁」にあると私は考えています。

一般的に「オン」「オフ」という言葉が示すように、プライベートと仕事の間に「壁」を作り持ち込まないことが一般的です。

でも、考えてみてください、フルタイムで働いていると、一日24時間のうち、8時間近くは仕事に時間を費やすことになり、
睡眠時間を除くと活動している時間の半分は、仕事に費やしていることになります。
それだけ一人の人生の中で「仕事」は大きな存在であり、それぞれが与える影響を切り離すことは不可能です。

むしろ、区別しない方が、「プライベート」と「仕事」双方を両立させる最適を探すことができ、私が過去経験したような残念な選択肢をせずに済むと思うんです。

大切な家族がどんな場所でどんな風に時間を過ごしているか知ってもらうことが、家族の支えを得るうえで重要です。
家族の支えなくして、スタッフの仕事の充実はないと思います。

また、会社や同僚が、スタッフがどんな家族関係でどんなプライベートを過ごしているのか、その背景を知ることで、
プライベートで何か困ったことがあっても、事情をくんでチームでサポートできると思います。

だからこそ「壁」をなくし、一人ひとりが、できるだけ心配事をなくして、私らしい状態でいられることが、結果的にユーザーにより良い価値を提供できることにつながると思うんです。

これからもコツコツと、ご家族にどんな会社か知ってもらえたり、お互いのことを知れる機会を増やせたらと思っています。
そして、職場がその人がその人らしくあれる場であり、それが当たり前の状態を育んて行きたいと思っています。

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