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鉄道オタクは鉄道会社に就職出来ない!?

最近、「鉄道オタクは鉄道会社に就職出来ない」という論調がTwitter上で話題になっていた。

鉄道会社に務めたことのある鉄道オタクの私からしてみれば気になる話題である。

きっかけはどうもこのツイートらしい。

内容としては、情熱大陸で建築家でデザイナーの方が「うちは鉄道オタクを採用しない。お客様目線を持ってないから」と言ったもの。

発言された方は、鉄道業界で様々な実績を残されており、知る人ぞ知る新進気鋭のデザイナーさん。

そんな鉄道最前線で働く人が、こんなことを言うもんだから、より話題を産んだのかもしれない。

けど、個人的な意見を言わせてもらうと、「人によるし、会社によるやろ!」としか言えない笑

よく読んでみると、デザイナーさんが運営してる会社には鉄道オタクを入れないというだけであり、別に世の中全ての鉄道会社が鉄道オタクを排除してる訳では無い。

僕だって鉄道オタクで鉄道会社に入ることが出来たし、周りの人も鉄道が好きな人が沢山居た。

いい経験も多くさせてもらったし、オタク気質が仕事に生きた事もあった。

ただし、鉄道オタクの私が鉄道会社で働いて、身をもって感じたことがある。それは、

鉄道オタクである事は、鉄道会社に入るために必要なスキルでは無い

ということだ。

あくまでも個性のひとつに過ぎなくて、オタクである事が仕事で常に生かされるということは無いのだ。

そもそも、鉄道会社は鉄道オタクの為だけに運営されていない。あくまで、鉄道利用者のために鉄道会社は存在している。(もっと厳密に言うと、株主のために存在してると言えるが話がややこしくなるので株主と会社の話はここでは割愛。)

いくらオタクの気持ちが分かるからと言って、その特性は鉄オタ向けグッズの開発やイベントの企画、宣伝など、限定的な場面でしか活かされない。(そういった仕事は一見花形に見えるが、様々なプレッシャーの中、地道な作業を積み重ねてやっと形になることが多いので、かなりハードである。)

会社として必要な業務はこれら以外に沢山ある。しかも、鉄道は多くの人が使うため、それこそ様々なお客様を想定し、対応しなければいけない。それを的確に遂行出来るかどうかと、鉄道オタクであるかどうかは正直あまり関係がない。

鉄道オタクがお客様目線を持ってないとは流石に言いきるとこは出来ない。ただし鉄道を目の前にすると、鉄道オタクは視野が狭くなる傾向がありお客様目線になりにくいのではと思う。(もちろん例外的な人もいると思うか。)

なぜなら夢中になってしまうから。

夢中になるということは、集中するということだが、同時に視野が狭くなってしまう傾向にある。

視野が狭くなると、お客様目線に立って考えられるかと言われればそれは中々難しい。デザイナーさんの言うことも一理あるかもとは思う。

しかも、視野が狭くなることは電車の運行や業務上で凄く問題がある。「見落とし」が発生するからだ。

運転士や車掌は動く電車の中で確認することが非常に多い。その中で何かの見落としがあれば、事故が起きてしまう。

これらのあくまでも傾向の話であって、みんなが皆全て当てはまる訳では無い。(しかも私見なので悪しからず。)なので鉄道オタクでも仕事の時は冷静になれる人は大勢いる。

でも、鉄道オタクだから必ず鉄道会社に就職出来るかと言われたら答えはNoだ。

そこは勘違いしないほうがいいと思う。

ほなまた✋

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