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エンタメ・ギフト『訪問らくご』


介護施設へのエンタメ・ギフト

これは、介護業界落語業界エンターテイメント福祉の運営のセッションだった。Shibahamaは、資金ゼロで東京善意銀行とともにプロジェクトをスタートした。【※実施レポートはこちら

三遊亭小圓楽/サンライズ大泉

10月から11月の2カ月間という短い間に4回の開催を重ねることで、本企画のナレッジがうまく仕組みにすることができた。

【訪問らくご】開催までの流れ

『訪問らくご』の開催までのフロー

 
予算立て(1公演55万円)

費用確保
施設→
クラファン、寄付
主催→スポンサー、協賛

施設と主催のスケジュール確保

出演者のスケジュール確保

実施日の運営イメージを共有

ビジュアルや演目を打ち合わせ

当日の担務分け打ち合わせ

本番

開催レポート

次回の企画を予告

 このような流れになる。今後の課題は初回は弊社が持ち出しすることによりプロトタイプを造成したが、このままで持続可能にならないので、この流れをどのように経済に組み込むが課題となる。

資金調達のために施設側の施策

今後、持続可能なしくみにしていくために、一番簡単な仕組みは、施設側がクラファンを行うことである。まずは施設側の上層部がクラウドファンディングを行うための汗をかく。なぜなら介護現場は日常業務で手一杯だからだ。
 Shibahamaの【訪問らくご】の55万円の価格設定は、一流のエンタメを営利で呼ぶ場合に300万円から500万円かかることを考えると、福祉・介護の現場を考慮した設定になっている。
 事例をあげるとある介護施設が車椅子の購入費をクラウドファンディングで集めたことがある。そのクラウドファンディングには150万円が集まった。年に一度の施設利用者のレクリエーションに55万円(税込み)は決して高望みでも贅沢でもない。

実施レポート

今回の実施レポートをShibahamaのサイトにまとめている。ぜひご覧いただきたい。観客が100人ならひとり頭5,500円は贅沢な要求とは私には思えないのである。

エンタメ・ギフト「訪問らくご」開催レポート(2023.10.1) - Shibahama
エンタメ・ギフト「訪問らくご」開催レポート(2023.10.22) - Shibahama
エンタメ・ギフト「訪問らくご」開催レポート(2023.11.12) - Shibahama
エンタメ・ギフト「訪問らくご」開催レポート(2023.11.13) - Shibahama

三遊亭遊馬/上石神井幸朋苑

東京都内の市場規模

もうひとつが主催者側が応援スポンサーを見つけることである。
東京に500施設以上の特養がある。すべてまわるならば、約500公演。単価55万✖️500施設で年間 3,025万円。約3,000万円の予算で東京のすべての特別養護老人ホームをまわることができる。ちなみに、これは年1回1施設である。さらに開催希望日は日曜日が多い。毎日曜日にすべての施設で実施すると、

日曜日は月4日✖️12ヶ月=48日
都内500施設✖️年間48日=年間24000公演
24000公演✖1回55万円となる。
東京都内の最大市場規模
13,200,000,000円
(132億円)


 自動車産業と比べたら、小さな業界だが、
 雇用を生み出せる、ひとつの市場になる。

立川志ら乃/南麻布シニアガーデンアリス

 今回、クラファンでShibahamaに集まった支援は6000円。しかしこれは目標を達成せずに返金となった。そこで、すべての経費を借入で賄うことになる。Shibahama初の試みを信じて活動してくれた出演者や施設の皆様の協力には本当に感謝している。みなさまの協力により、プロトタイプが完成することができた。この催事は大成功した。しかしこのままでは継続は不可能である。それでは福祉業界も介護業界も、落語業界もすこし寂しい。

現在、Shibahamaでは【訪問らくご】のパッケージを販売している。

詳しくはこちらをご覧ください▶▶▶訪問らくご | Shibahama

 ぜひ介護業界の皆様は、クラウドファンディングで資金を集めて、利用者様と一緒に、【訪問らくご】を楽しんでいただきたい。クラウドファンディングのフォーマットはこの後、トレースしやすいようにフォーマットをつくっていくので、ぜひご活用をいただきたい。
 そう希望を感じたことがあった。今回の公演で、ある施設では、利用者さんのご家族も一緒に落語会をご覧になられていた。これはまさに【訪問らくご】の企画のきっかけとなったことである。催事をきっかけに、ご家族との新しい会話がはじまること。この新しい共通体験をShibahamaが皆様にご提供できたことには、このうえのない喜びを感じたのである。
 この新しい記憶を重ねるという人間として当然の営みは、施設の繰り返しの日常ではなかなかとりいれにくい。そこにイベントをいれていく。施設の中では季節行事をイベントにしたり、工夫をしている。そこにエンタメのプロが週末お邪魔して、楽しんでいただくのである。脳をつかって、笑って、これは『認知症予防』にもつながっている。

最後にみなさまにお願い

最後に皆様にお願いがある。

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