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呪術廻戦13巻感想

※多大なるネタバレを含みます。というかほぼネタバレしかしません。

第107話

前回に引き続き、陀艮(だごん)と直毘人さんの戦闘から始まります。

陀艮が水の塊を床に叩きつけてからの、真希さんのいるコマ割りがすっごい大胆ですね。漫画慣れてない人はぱっと見で読めなさそうです。その後の真希さんが柱に武器を突き刺して、その武器に乗って流されないようにしているのもすごいです。さすが真希さん。


直毘人さんと陀艮の会話、全然噛み合ってなくて笑います。二人とも互いに会話する気はないけど、相手に言いたいことがあるんですね。

陀艮は直毘人さんの「呪霊」呼びにカチンと来たのか

「呪霊ではない」「我々には名前があるのだ!!」

と呪霊にも自我があることを訴えます。

陀艮たちは呪霊こそが真の人間で、人間が自由闊歩するのを嫌っています。その人間に「呪霊」呼びされて、見下されたように感じて腹を立てたのでしょう。

対して直毘人さんは突然アニメの話をし始めたので、会話が面白いくらい噛み合いません。

その後直毘人さんの術式(後述で触れます)により、高専側は陀艮に猛攻撃しますが、やり返せない陀艮が領域展開をしてしまいました。


第108話

陀艮の領域「蕩蘊平線」(たううんへいせん)

蕩蘊という単語は辞書を引いてもありません。そもそも「蕩」は「とう」と読みます。「たう」は古典表記なのかもしれません。(陀艮はさっきまで呪胎で、生まれたての呪霊なので……古典の言葉を使うとはちょっと考えにくいですが)

蕩 ①はらいのぞく ②ながす。注ぐ ③うごく。揺れる ④物が現れ動き始める ⑤ほしいまま。みだら ⑥とろける ⑦破れる ⑧広い ⑨平ら
蘊 ①つむ ②つつむ ③ふさぐ。気がふさぐ ④おくそこ。奥深い ⑤あつい。あたたかい ⑥草木がさかんに茂る ⑦たきぎ ⑧水草の一種

(新漢語林第二版参照)

漢字の字義を見ても領域名が何を表しているかはいまいちわかりませんが、実際の領域は海の浜辺です。

ここで攻撃が必中する領域での対抗策を出しました。秘伝「落花の情」とは、必中の攻撃をカウンターで迎え撃つものです。御三家に伝わるものらしいですから、禪院家以外の術師も使えるのでしょう。

落花の情は個人的には「落花流水の情」が由来だと思います。

「落花流水」・ 散る花と流れる水。《花が流水に散れば、水もこれを受け入れ花を浮かせて流れてゆく意》男に女を慕う心があれば、女もまた情が生じて男を受け入れるということ。(デジタル大辞泉より)

つまり落花を男の気持ち、流水を男の気持ちを受け入れる女に例え、「落花流水の情」とは「男が女に気持ちを注げば(花を落とせば)、女も受け入れてくれる(水に花を流す)」ということを意味します。

しかし「落花の情」だと、男の気持ち(落花)を受け入れる女(流水)があいません。だから「領域の必中攻撃を受け入れない」、領域内攻撃に対するカウンター技の名にふさわしいと言えます。


我ながらなかなかよくできた技名由来を述べましたが、それから真希さんがひたすらかっこよくて「真希さああああ~~~ん」とメロメロになりました。

もちろんこのナイスタイミングで現れた伏黒にも感動しました。彼は本当によく動いてくれる呪術師です。

しっかし游雲受け取った真希さんかっこいいな!!!!!?????? 「生意気」とか言ってますが、これは確実に「ナイス恵」と思ってますよ。生意気は褒め言葉ですね。


第109話

ナナミンの「君は私が守ります」にときめなかった人いる? その人は鋼の心臓を持ってます。

伏黒すっげ~~~~。一級が二人いても手こずってた陀艮相手に張り合ってるよ。領域には領域ぶつけんのが有効なんだってはっきりわかるね。(実力差ありすぎると効果ないだろうが)

禪院集合は……まさか公式が言ってくるとは思わなかった。 

そしてね、まさか招かざる禪院まで来るとはね……。

と、ととととと、甚爾!!?????????


第110話

禪院集合させたら死んだはずのパパ黒が来ました。

その場にいる人皆びっくりだわ。「誰やお前」と「死んだはずやろお前」でいっぱいだよ。しかもとんでもなく鮮やかに、さりげなく真希さんから游雲奪い取ったよ。

パパ黒暴走の理由が説明読んでもわからないんですよね……。

器である孫の呪力が尽きた時点で降霊も終わる」「はじめから禪院甚爾の肉体に上書きされた孫の魂に呪力はなく

上記から孫の呪力が器であり、呪力があるのはどうやら魂らしいことがわかります。つまり器=孫の呪力=孫の魂です。

「器である孫の呪力が尽きた時点で降霊も終わる」というのはわかります。呪力のエネルギーで魂の器の中に他者の情報を入れていて、呪力がなくなったらその情報は出ていくのでしょう。


気になるのは「①はじめから禪院甚爾の肉体に上書きされた②孫の魂に呪力はなく ③その上その肉体は呪力を消費しない」のところです。


①「はじめから禪院甚爾の肉体に上書きされた」

この「はじめから」っていつから? オガミ婆がパパ黒を降ろした時? それともパパ黒が孫を乗っ取った時?

普通に考えれば「はじめから」の言葉があるから、前者の「オガミ婆がパパ黒を降ろした時」でしょう。しかし「上書きされた」というのを、私は「パパ黒が孫を乗っ取った時」だと思っていました。パパ黒が乗っ取る前は、孫は一応自我を保っていたので、まだ魂(孫)が肉体(パパ黒)に上書きされてないと思ったからです。

こーれは……どっちなんだろう……。


②「孫の魂に呪力はなく」

孫、呪力ないんか???? 呪力なかったらオガミ婆が孫を使うとは思えんが??????

いや①の部分が修飾でかかっているっていうのはわかってますよ。正確には「パパ黒の肉体に上書きされた孫の魂に呪力はない」です。

おそらく元々の孫の魂に呪力はあった→パパ黒の肉体の情報を降ろした→孫の魂に呪力はなくなった??? ということですか????

肉体の情報が代わると魂も変わるんですか???? 呪術廻戦はもっと肉体と魂の関係を掘り下げてください切実に。


③「その上その肉体は呪力を消費しない」

なぜ消費しない。

パパ黒の肉体に呪力が皆無だから、呪力を消費しないと言いたいのでしょうか。

私は、降ろした人間の情報をこの世に留めるために、器役の人間の呪力を使うのだと思っていました。だから呪力皆無のパパ黒であろうと、この世に彼の情報を留めて使うために、呪力が必要だと思っていました。

しかし上記は違うようです……降ろした人間をこの世に留めるために呪力が必要ないとしたら、いったい器役の呪力は何によって消費されるんですか……。

もしかして術師を降ろして、その人の術式を使う時には、器役の呪力が必要なのかな? だとしたら確かに術式を持たないパパ黒の肉体は、呪力を消費しない……。

術式が肉体に刻まれているというのは、偽夏油を見るとそうであることがわかりますね……。あの人は多分肉体は夏油だけど、魂はおそらく別人ですよね。魂って脳なのかな……謎だ。 


降霊パパ黒バグは考えてもよくわからないのでこの辺で切ります。

今まで特級特級言われていたのに、いまいち凄さがわからなかった游雲の説明がされてますね。力こそパワー。呪力ではなく筋肉による力であっても、力が強ければ游雲の効果を発揮できるようです。

おそらく普通の三節根よりも力を伝えやすいとか、打撃による威力を倍増するとか、そう解釈した方がわかりやすいんじゃないかな。「純粋な力の塊」って言い方はかっこいいが、具体的にどんな武器なのかはよくわからない。

この研がれた游雲は元に戻るんですかね……。


111話

パパ黒強えええええ!!!!! あっという間に陀艮がやられてしまいました。

しかしパパ黒の次なる標的は伏黒に……お前の息子やぞ。

伏黒も「何なんだコイツは!!!」って思う気持ちわかるけど、あなたの父親よ。よく顔を見て。そして自分の顔も鏡でよく見なさい。

漏瑚って強い呪霊だったんですね。早い段階で五条にボコられてしまったので、強いイメージが全然ありませんでした。


ここで直毘人さんの術式の説明が入りました。投射呪法です。

これも禪院家相伝の術式なんでしょう。アニメというものがなかった時代ではどう説明していたのか、全く想像できません。

投射呪法とは1秒間を24分割して動きを決め、その動きを「後追い(トレース)」するものです。

だからよほど無理な動き(例えば落下途中でいきなり浮く)でもない限り、直毘人さんはどんな動きもできます。例えば「1秒で100メートル移動する」ということも、直毘人さんがきっちりと24分割して1秒間の動きを決めれば、実現可能ということです。

また直毘人さんが触れたものも、1秒間を24分割して動きを決めなければなりません。これがうまくできないと1秒間フリーズしてしまいます。

ほとんどの人は24分の1秒がどれくらいの時間で、その間どう動けばいいのか瞬時に判断することはできないでしょう。だから直毘人さんの術式は「1秒間相手をフリーズさせて、その一秒で自分はめちゃくちゃ早く動ける」と解釈していいと思います。

けど手負いの直毘人さんでは漏瑚に敵いませんでした……漏瑚強いなあと思っていたところに、まさかの宿儺登場。漏瑚強いなあの感慨は長く続かなかった。


112話

あーあーあー宿儺が起きちゃったよ~~~~~~!!!!!!!

無双の宿儺劇場が始まってしまいました。

ミミナナは夏油の体が死してなお使われることは、夏油への冒涜だと思ってるんですね。だから偽夏油を宿儺に殺してほしかった。

でも宿儺が他人のために動くわけないんだよな~~~~~!!!!

本当に宿儺は伏黒大好きだね……ちなみに

「実るほど頭が下がる稲穂かな」・稲の穂は実が入ると重くなって垂れ下がってくる。学徳が深まると、かえって他人に対し謙虚になることのたとえ。実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな。(デジタル大辞泉より)


113話

親子だといい加減気づけ!!!! パパ黒は自我失ってるから仕方ないとしても、伏黒はもっとよく顔を見ろ!!!!!

ああでも……パパ黒は気づいたねええ~~~~~~~(泣)

何だよこいつ。プロのヒモですよ、クズですよ。

でもママ黒に対してめちゃくちゃ一途。とても深く愛している。伏黒を禪院家にやろうとしたのも、ママ黒の遺言があったからだし、その方が伏黒にとっても良いと思ったんだろうね……。

パパ黒は多分父親がどんなものかわからなくて、自分が良い父親になれると思わなかったから、禪院家にくれてやろうとしたんだろうな……。

金の話は、何だろうな……おそらく金はどうでもよかったんじゃないかな。遺言を叶えるためには息子は禪院家にやったほうがいいのはわかっている。しかし禪院家にタダでやるのは癪だし、禪院家もタダで術式持ちの息子をパパ黒が送ったとしたら何か裏があるのでは、と疑う可能性もあった。それに金はあるに越したことないから、売買という形を取ったんじゃないだろうか……。

いやーしかしこれでパパ黒人気急上昇しただろうな。世間は顔が良くて一途な男に弱い。


114話

伏黒は渋谷事変終わったらぜひとも自分の父親のことを知ってくれ。

日下部さんのキャラ、今までにいないタイプで面白いな。相対的にパンダがさらに良いやつで人間の心を持っているように見える。

夏油一派は偽夏油のせいでバラバラになっちゃったんだな……。

日下部さんもシン陰だったのは驚きですね。シン陰門下の人って日本ではかなり多そう。生得術式は持ってないけど、呪力ある人が使う技だと私は思っています。

ああ漏瑚……どうしてあなたはそんなにもボコられる……。


115話

宿儺楽しそうだね。性格悪いね。知ってた。

前回もそうだったけどパンダ可愛いね。日下部さんはとても面白いね。ピンチで緊急時だけど、二人(一人と一匹)が癒しになったよ。

渋谷の街がボロボロになっていく……どうやって復旧するのか……。


まとめ

13巻内容濃くない????

ほぼほぼオールスター出演じゃん。いや私はパパ黒がかなり好きなので、彼が出ただけで大満足なんですが、その他のキャラもバンバン出てきて情報の洪水に溺れそうです。

そろそろ真人や釘崎が何してるかは気になりますね。あとアニメも楽しみ。




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