見出し画像

【イベントレポート】Osaka Metoro×竹書房コラボイベント『メトロ怪談in鶴見検車場2024』開催しました!

2024年8月29日(木)に発売された文庫『メトロ怪談』の出版記念として、2024年9月22日(日)に特別イベント「メトロ怪談in鶴見検車場2024」を開催しました。
今回はそのイベントレポートをお届けいたします。


地下鉄車両を背景に怪談を語る中村市朗先生(右)と田辺青蛙先生(左)(昼公演より)

1.メトロ怪談in鶴見検車場2024とは?

昨年度、Osaka Metoro初の試みとして、鶴見検車場という鉄道会社ならではの舞台で行われた怪談イベント「メトロ怪談 in 鶴見検車場 ~『新耳袋』『怪談狩り』著者、中山市朗が検車場で語る怪異譚~」が大好評を博し、第2回目の開催が決定、今年は怪談文庫でおなじみの竹書房も共催という形で参加いたしました。
本イベントでは、大阪で活躍されている人気怪談作家の中山市朗氏と田辺青蛙氏をお迎えして、対談形式で怪談トークショーが繰り広げられました。
その様子を写真と共にご紹介します。
※『新耳袋』は木原浩勝・中山市朗/共著

2.会場:鶴見検車場

今回の会場である鶴見検車場は1990年に開設され、現在は主に大阪市内を走る長堀鶴見緑地線と今里筋線の車両点検等を担う施設です。
過去には見学会等も行っていたそうですが、有料イベント会場として活用されるのは今回が2回目ということです。

ステージ。左右にはスピーカーと照明のライト。

天井に天窓があり、昼と夜で雰囲気がガラリと変わる会場となりました。

昼公演。天窓から入る曇天の微かな陽光が不思議な空間を創り上げます。
夜公演。陽は沈み、天窓に映るは闇ばかり。ライティングが怪しく会場を照らします。

3.「メトロ怪談in鶴見検車場 2024」開幕!

昼公演と夜公演と、2部制で開催された本イベント。それぞれ内容が異なるので、両方の公演に参加された方も。
それでは写真とともに中山市朗先生、田辺青蛙先生がお話された怪談を少しだけご紹介いたします。

昼公演より

「電車の中で見る夢で子どもに歯を握らされる怪談」をお話しする田辺先生。
結末も含めて昼公演から本格的な怪談が。
「女子校で起きた『かもめ歌』が聞こえる怪談」
この怪談の中で中山先生が『体育館の電気が突然落ちた。真っ暗ですよ。真っ暗なのに』と話した刹那、会場内で中山先生を照らしていた照明のライトが落ちる怪現象が……。

夜公演より

夜公演全体。昼と異なり日の光が消えた会場は雰囲気たっぷり。
『着物姿の女性が手を振る怪談』 を語る田辺青蛙先生
大阪市某所で手を振る着物姿の女性の幽霊には手を振り返してはいけない。
『花束を手向けた事でこの世の者ではなくなった人と関係を持ってしまった怪談』
を語る中山市朗先生。
悼む気持ちが良くないものを引き寄せてしまうことも……。

4.撮影会&サイン会&展示車両撮影会

終演後は両公演とも「お祓い」の意味を込めて参加者で拍手かしわでを打ちました。

夜公演にて。拍手を打つ参加者。

撮影会

怪談イベント恒例の撮影会。
両先生によるサイン会。列が出来るほどの好評ぶりでした。

車両撮影会

今回展示されていたのは今里筋線の車両でした。
電車好きお待ちかね!カメラを持ちこんで撮影されている方もいました。運転席には包帯を巻かれた運転士がいて、思わずドキリ。
車両下部。普段は見ることが出来ない部位は、検車場でのイベントならでは。

あっという間の2公演。「怖かった!」「楽しかった」という声とともに無事に閉幕、静けさの戻った検車場にはほんのりと怪しい余韻が漂うのでした。
共催のOsaka Metro様、ご出演頂きました中山市郎先生、田辺青蛙先生、司会をご担当いただきましたのの様、何より会場にお越し下さった皆様、本当にありがとうございました。

そして、まだ怪談は続きます!

5.デジタル怪談ラリーが10月14日まで開催

竹書房怪談文庫×Osaka Metroのもう一つのコラボ企画、『デジタル怪談ラリー』が10月14日まで開催中です。Osaka Metroの駅5カ所に設置されたポスターから田辺青蛙さんの書き下ろし怪談とオリジナルスタンプがダウンロードできる特別企画、まだ見てないという方は、連休最後のおでかけに地下鉄で「怪談探し」に行ってみませんか? 5か所のスタンプを集めると、達成賞の特製リーフレットも貰えます。

イベントキービジュアル

デジタル怪談ラリーの詳細はこちらからご確認ください。https://subway.osakametro.co.jp/news/page/metro_kwaidan_rally.php

6.書籍情報 『メトロ怪談』

書影

◆書誌情報
田辺青蛙、中山市朗、正木信太郎/著
240頁/836円(税込)

◆内容紹介
Osaka Metroを中心に、東京メトロ、都営地下鉄、名古屋市営地下鉄、京都市営地下鉄、神戸市営地下鉄など、日本全国の地下鉄とその沿線に纏わる怪異を、気鋭の怪談作家3名が取材・執筆した怪談集。
土地の歴史と結びついた怪奇伝承、不思議な話、奇妙な事件を最寄りの駅ごとに収録した1冊。
大阪在住で、「怪談狩り」「新耳袋」でお馴染みの作家・中山市朗と、同じく在阪で「大阪怪談」「関西怪談」等ご当地怪談の名手・田辺青蛙が大阪の地下鉄を、東京在住の怪談作家・正木信太郎が広く全国の地下鉄を精力的に取材し、収集した。
本書片手に地下鉄に乗り、未知の怪との遭遇に心躍らすのも楽しい。

◆著者紹介(五十音順)
田辺青蛙(たなべ・せいあ)
大阪市都島区在住、作家。『生き屏風』で日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。著書に「大阪怪談」シリーズ、『関西怪談』などご当地怪談多数。その他著書に『致死量の友だち』『魂追い』『皐月鬼』、共著に『全国小学生おばけ手帖 とぼけた幽霊編』など。

中山市朗(なかやま・いちろう)
作家、怪異蒐集家、オカルト研究家。兵庫県出身。65歳。怪談イベントやテレビ、配信番組への出演、著書の執筆など多数。著書に『新耳袋』(木原浩勝・共著)、『怪談狩り』シリーズの他、『なまなりさん』『聖徳太子 四天王寺の暗号―痕跡・伝承・地名・由緒が語る歴史の真実』『聖徳太子の「未来記」とイルミナティ』など。

正木信太郎(まさき・しんたろう)
怪談師、怪談作家。小学五年生の林間学校で不思議な体験をし怪談に興味を持つ。全国を渡り歩き、不気味で不思議な奇談を蒐集している。主な著書に『川の怪談』『神職怪談』『隠れ祓い師 有馬一の怪奇譚』など。東京都内で怪談イベント『寄り道怪談』を主催。