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グランプリ→ピンチ

めざせ個展でグランプリをいただいた興奮冷めやらぬ中、、、と言いたいところですが、2000年の就職氷河期よろしく一気に興奮が冷めた出来事がありました。ピンチです。死んだ。

おさらいしておくと、「めざせ個展」では17名の作家さんが出展して、来廊者は気に入った2作品に1票ずつ投票します。1票が会場5点、web3点で、合計得点が一番多かった作家が、この秋に個展を出来るというものです。昨日も書きましたが、僕はweb点が1位の会場点が3位で、総合1位に選んでいただきました。

めざせ個展はコンペになりますので、作品を飾って、見てもらって、「いい写真だね」と言われるだけではダメで、ある程度勝つまでのルートを自分なりに描いていました。自分がいま向き合っているテーマの中で、より勝てる見込みのあるテーマを選んだ結果、今回は数年前に撮った自宅撮影のポートレートにしました。当然、コロナ禍を踏まえて、このテーマを選びました。

そして、グランプリを取れたら、進行中のプロジェクトの中で一番ホットな「10代」の作品でこの秋に個展を開くつもり満々でいたわけです。めざせ個展最終日にグランプリをいただいた後に、動画コメントで「最高の作品を持ってきますんで!」みたいな生意気なこと言っていた時も、何人かの出展者さんから「個展のテーマはどうするんですか?」「どんな写真で行くんですか?楽しみです」みたいな会話をしていた時も、頭の中では10代の写真がサンバを踊っていたわけです。
(10代撮影の一部↓)

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興奮冷めやらぬ中、「俺に一息ついてる暇なんてねぇ、さっそく個展について動き出すぞ!」と10代のモデルを大量に募集する気満々だったのですが、思いも寄らないところから「そもそもテーマ変えていいんやっけ?」というシンプルな来客があったわけです。

念のためと思い、ギャラリーのオーナーに連絡をしてみると、「今回の展示を見て、その作品を個展で見たい人に投票してもらったと思いますので、テーマは変わらないものをお願いします。」と返ってきました。

そうです。そうなんです。めざせ個展では、僕が勝手に”作家に”投票するものだと思っていたんです。「この作品を撮る作家の個展を見てみたい」と思ったら投票をするのだと思っていたのですが、「この作品を個展で見てみたい」だったんです。音楽が止まってしまってサンバ隊も呆然としていました。

ボサーっと生きているみなさんみたいな人はご存知ないとは思いますが、今って、コロナ禍って言うんですね。コロナ禍を説明しますと、人と人の身体的な距離を空けましょうって言われているんです。ご存知ないとは思いますけど。この時期にモデルの自宅で撮影ってなかなかのピンチなわけです。かといって過去に撮りためた写真だけでは個展はしたくないんです。

なんで最初から10代を出展しなかったんだと後悔しても仕方がないし、そもそも10代ではグランプリを取れていたかもわからない訳で、僕の頭はもうスッカリ切り替わっていて、「さあ、この難題知恵の輪をどう解くか?」とサルサが踊り出しています。まだピンチには変わりはないのですが、同じテーマで一つ二つ案があって、それを実現するためにはたくさんの人に助けてもらう必要があります。もう少し考えをまとめてまたご相談とご報告をさせてください。

以上、グランプリの興奮が2日で止んだというご報告でした。アーメン。

サポートしてもらえるなんて、こんな嬉しいことはない。