🇹🇭ジュライホテルとヤワラーと。
2018年。ファランポーンとヤワラー界隈を散策してから三年が立つ。まさか未来に疫病との戦いが迫っているとは思いもよらず。
最後の訪タイは2019年末。
バンコクのホテルでスマホをみる。
ニュースには小さく「武漢で新型のウィルス」
とあった。何も脅威は感じなかった。
久しぶりにNOTEを開いた。
ヤワラーのジュライホテル界隈のトピックの閲覧数が桁外れだった。
なぜか。推測にしからないが、
バブル期から2000年前後までの間、
「バックパッカー」が認知された時代の人達が
コロナ禍で旅への郷愁にさらされたのだと思う。
これがジュライホテルの正面である。
鉄格子状の枠の中で、かつてのバックパッカー達は「沈没」していた。
私のような若輩者はカオサン世代だ。
そのカオサンも今はバックパッカー街時代の見る影もない。そこにコロナが直下でダメージを与え、人影もない凄惨な状況をYouTubeが提供してくれる。見ると当時が頭の中でリフレインされる。
ジュライホテル組の世代も同じような感覚に襲われるのだろうか、と腑に落ちるのだ。
このような公衆電話に何バーツが吸い込まれた事だろう。スマホもなく、ノキアの携帯をかろうじて持つ前は、この電話に小銭を入れてはウンともスんとも言わない事に腹を立つのも忘れる程立ち尽くした事を思い出す。
写真は全て2018年。
私が撮影したものだ。
郷愁に誘われたら反芻するのも悪くない。
過去に耽溺して現実逃避する時間を少し。
それだけで、エネルギーが回復するものだ。
それでよい。
そしてこのジュライホテルを見てわかるように、ビフォーコロナのタイの姿に戻るとは到底思えないことも覚悟する。
旅の先人はこう言ったそうな。
「アンコールワットは1000年後も存在するがね、置き屋は数年後にそこにあるとは限らないんだよ。君、分かるかね」
タケシ
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