見出し画像

ファースト&ラスト/レーナード・スキナード (‘78)

Skynyrd’s First and… Last / Lynyrd Skynyrd (‘78)
本作は、‘77年10月20日の飛行機事故により、最悪の結末を迎えたレーナード・スキナードの初期音源集である。この事故により、活動停止を余儀なくされたが、バンドは‘87年にトリビュートツアーをおこない、それがきっかけとなって活動再開へとつながった。活動再開については、嬉しいニュースではあったが、再結成後のバンドが持ち得なかったものが、本作に収録されているように感じる。

レーナード・スキナードのデビューは’73年、そして活動停止が’77年であり、この4年間にメンバーチェンジなどにより、当然、サウンドの変化があったわけである。クラブサーキットのバンドから、スタジアム級のバンドになるにつれ、より大掛かりなライブバンドへと変化していったが、本来の持ち味としては、どことなく「まったりした緊張感」が大きな魅力だったと思う。その要因は故ロニー・ヴァン・ザントによるものが大きかったと考える。

本作のレコーディングは’71年となっており、’73年のデビュー以前にレコーディングされており、デビュー後もレコーディングは続けられていたとのことである。録音はマッスル・ショールズ・スタジオで、ジミー・ジョンソンがプロデューサーを務めた。また、ブラックフットのリッキー・メドロックがドラム、グレッグ・ウォーカーがベースで参加している曲も収録されている。

MCA 国内盤
裏ジャケット
ライナーノーツ
見開きジャケット

‘77年の「ワン・モア・フロム・ザ・ロード」の熱気も素晴らしいが、本作に収録されている「カミン・ホーム」などのレイドバックした曲は、初期のスキナードの大きな魅力である。

Spotifyのプレビューをどうぞ。若干、内容が違うが、本作の拡張盤がリスト化されている。

オールマンズとはまた違った魅力のバンドであり、時代によってサウンドも大きく変わっている。しかし、いずれの時代の作品にも、ファミリー意識とレイドバック感は凝縮されている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?