南部へ行く/ファイアハウス・ファイヴ・プラス2 (‘56)
Goes South! / Firehouse Five Plus 2 (‘56)
このアルバムはジャケ買いならぬ「タイトル買い」の一枚。もっともディキシーランド・ジャズなので、サザンロックではないのは承知の上で購入した。私の親の世代では、ジャズ=ディキシーランド・ジャズという解釈でもあったようだ。実際、父親がラジオなどで、こういった音楽がかかると陽気に鼻歌を歌っていた記憶がある。
本作のバンド、ファイアハウス・ファイヴ・プラス2は、メンバー全員がウォルト・ディズニー・スタジオに勤務する芸術家、漫画家、演出家、アニメーターなどで、音楽については素人のジャズ・バンドである。’49年にウォード・キンボールを中心として結成され、グッド・タイム・ジャズ・レコードからアルバムをリリースした。
きっかけは、ウォードが社内で自分の周囲にジャズ好きが多いことに気づき、自身もトロンボーンを演奏することからバンドを結成するに至った。ウォルト・ディズニーは、本業に支障をきたさないことを条件にバンドを応援し、社内イベントなどでも演奏の場を提供した。
本作はタイトル「南部へ行く」の通り、アラバマ、ジョージア、ケンタッキーなどの土地を題材にした曲でまとめられている。演奏は言わずもがなのディキシーランド・ジャズである。
父親の影響か不明であるが、私自身もディキシーランド・ジャズは結構気に入って聴いている。なんとなく陽気な曲調や雰囲気が性に合うのかもしれない。
こういった音楽もニューオーリンズの文化の一つと考えると、さらに深掘りが加速するのではないだろうか。
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