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ミスター・ムービン・アップ/エルヴィス・ブラザーズ (‘83)

Movin’ Up / The Elvis Brothers (‘83)
今回は、イリノイ州シャンペーンから登場したトリオ、エルヴィス・ブラザーズのファーストアルバムを紹介させていただこうかと思う。
メンバーはロブ・エルヴィス(ギター、ボーカル)、グラハム・エルヴィス(ベース、ボーカル)、ブラッド・エルヴィス(ドラム)の3人で、エレキベースながらも、スタンディング・ドラムというスタイルで、もろロカビリーを意識したバンドであった。

メンバーの姓は「エルヴィス」であるが、血縁関係はなく、所謂「ラモーンズ」みたいな感じである。
‘83年という時代もあり、スタイルはUKロカビリーの雰囲気たっぷりで、ストレイ・キャッツの亜流と言うのは失礼か。楽曲はポップさ全開であるが、あらためて聴いてもそれなりの’80年代ポップロックである。

個人的にはシングルカットされた「ファイヤー・イン・ザ・シティ」は、ストレイ・キャッツの「ランブル・イン・ブライトン」に触発された感ありである。

当時はMTVにもよくオンエアされており、私もリアルタイムでアルバムを購入した。例の如く、長い間廃盤であったが、近年カップリングCDで再発売されたのは、それなりにカルト人気があったからである。

エピック 国内盤
裏ジャケット
ライナーノーツ
ライナーノーツ裏

YouTubeの音源をどうぞ。「ファイヤー・イン・ザ・シティ」のPV。

タイトル曲の「ミスター・ムービン・アップ」。

同時期に活動していた「ザ・ジェッツ」というロカビリートリオは、コットン3兄弟による、かなり本物のロカビリーが秀逸だった。ロカビリーのみならず、カントリー、ソウル、ドゥーワップなども取り入れた’80年代ロカビリーの一つのスタイルであった。「ザ・ジェッツ」については、またの機会にお話をさせていただこうかと思う。

‘80年代初頭、まさに玉石混交のネオロカビリー戦国時代であった。

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