見出し画像

革命と反乱/ブラックフット (‘83)

Siogo / Blackfoot (‘83)
今回 紹介させていただくのは、フロリダ州ジャクソンヴィル出身のバンド、ブラックフットの通算7作目のアルバム「革命と反乱(Siogo)」である。ブラックフットは、’69年にリッキー・メドロック(ギター、ボーカル)とグレッグ・T・ウォーカー(ベース)が中心になって結成され、バンド名やメンバーを変えながら活動を続け、最終的に落ち着いたバンド名がブラックフットである。

しかし、‘71年にはリッキーとグレッグは、レーナード・スキナードに加入したものの、翌年、ブラックフットの再編のためにスキナードを離れた。彼らがスキナードに残した音源は、スキナードのアルバム「ファースト&ラスト」に収録されている。

そして、彼らは’75年にアイランドから「ノー・リザヴェーション」でデビューし、翌’76年には「フライン・ハイ」をエピックからリリースする。その後、アトコへ移籍し、’79年には「真紅の砦」、’80年「野生の牙」、’81年「略奪者」を立て続けにリリース、’83年にはライブの名盤「ハイウェイ・ソング・ライヴ」をリリースした。
特にアトコ移籍後の3作品は、ジャケットが「蛇」「猫」「鳥」とシリーズのようになっており、いずれの作品もハイテンションな楽曲が詰まっていた。

彼らのサウンドは、サザンロック云々よりも、ズバリ、ハードロックである。ザクザク刻む歪んだギターと重心の低いリズムセクション、豪快なツインリード、これが持ち味であった。しかし、リッキーの祖父、ショーティー・メドロック〜彼はネイティヴ・アメリカンのブラックフット族である〜の弾くバンジョーがイントロに挿入されていたり、やはり、ニヤッとさせる一面も持ち合わせていた。

本作は「ハイウェイ・ソング・ライヴ」に続いてリリースされたアルバムで、ユーライア・ヒープに在籍していた、ケン・ヘンズレー(キーボード)が参加している。ツインリードのバンドにキーボードが加入したことにより、サウンドは大幅に変化したが、セールス的にはビルボードのアルバム・トップ200にランクインした。

アトコ US盤
裏ジャケット

彼らは’97年に解散し、リッキーはレーナード・スキナードに再加入した。そして’04にはブラックフットは再結成し、オリジナルメンバーがいないにも関わらず、現在も活動している。

インナースリーブ
インナースリーブ裏

‘83年という時期を考えれば、所謂「産業ロック」と捉えられるのはやむを得ないが、アトコからの初期3枚のアルバム〜「蛇、猫、鳥」〜は必聴である。

オフィシャル PV「ティーンエイジ・アイドル」をYouTubeでどうぞ。

アルバム収録曲はこちらから。

Spotifyのプレビューはこちらから。

個人的には、本作からサウンドが一気に変わった感はある。やはりキーボードの加入と時代背景であろうか。
購入するなら「蛇、猫、鳥」である。念の為に「蛇(真紅の砦/Strikes)」「猫(野生の牙/Tomcattin’)」「鳥(略奪者/Marauder)」となっている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?