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【大学入試#07】有力御家人の主導権争いは北条家が完全勝利

頼朝が圧倒的であった平家の天下を覆すも源氏政権は三代で終了。主導権争いが続く中、天下を握ったのは頼朝を最初から補佐し続けた北条時政でした。

(超高速講義)
北条家が天下取りへ。時政が比企能員と畠山重忠、義時が侍所別当、和田義盛を討ち幕府掌握。源氏は三代で途絶える。最初の摂家将軍九条(藤原)頼経、親王将軍宗尊親王、歴代の執権と関連事象が必出。将軍と御家人は御恩(本領安堵・新恩給与)と奉公(京都大番役等)で結ばれる。

歴史単語(読み方)
比企能員(ひきよしかず)
宗尊親王(むねたかしんのう)
本領安堵(ほんりょうあんど)


歴代の執権の順番、どの執権がどんな事象に関係しているのかが問われます。「時」が交互に出てくることを意識して、受験で覚えるべき歴代の執権を「政→義→泰→時頼→宗→貞→貞→高」の順番で、頭文字をとって語呂合わせで覚えてしまおう。

(語呂合わせ)
マヨネーズめろり、とうべる

時政 ま
義時 よ
泰時 や
時頼 よ
時宗 む
貞時 さ
高時 た
(時行)


<<穴埋め演習>>
北条家が天下取りへ。時政が①と畠山重忠、義時が侍所別当、②を討ち幕府掌握。源氏は三代で途絶える。最初の摂家将軍③、親王将軍④、歴代の執権と関連事象が必出。将軍と御家人は御恩(⑤・新恩給与)と奉公(京都大番役等)で結ばれる。

<<穴埋め演習>>解答
①比企能員
②和田義盛
③九条(藤原)頼経
④宗尊親王
⑤本領安堵

さあ、大学入試問題にチャレンジ!!

12世紀末に成立した鎌倉幕府では、源頼朝が死去した後、有力御家人の間で政治の主導権をめぐって激しい争いが続いた。①この争いの中で勢力を拡大させていったのが北条氏であった。

(問題1)①に関連して、鎌倉時代初期の御家人の争いについて述べた次の文のI〜Ⅳについて、正しいものの組み合わせを下記の①〜④の中から一つ選べ。
Ⅰ. 侍所別当であった大江広元が北条氏に滅ぼされた。
Ⅱ. 侍所別当であった和田義盛が北条氏に滅ぼされた。
Ⅲ. 有力御家人であった比企能員が北条氏に滅ぼされた。
Ⅳ. 有力御家人であった安達泰盛が北条氏に滅ぼされた。

①Ⅰ・Ⅲ ②Ⅰ・Ⅳ ③Ⅱ・Ⅲ ④Ⅱ・Ⅳ
(佛教大学 2018年度)

正解は、③Ⅱ・Ⅲ。Ⅰ大江広元は公文所(のちの政所)別当でした。安達泰盛は「霜月騒動」という合戦で平頼綱と共に登場する人物です。後ほど学習します。

次回予告 #08
北条義時追討「承久の乱」も後鳥羽上皇完敗

「承久の乱」を起こした後鳥羽上皇は、鎌倉幕府三代将軍であった、源実朝と深い交流がありました。武士といっても、源氏は元をたどれば皇族。文化レベルは高かった。実朝は「金槐和歌集」という和歌集も出すほどでした。しかし、実朝は暗殺されてしまい、文化レベルの違いは許容できないものに。後鳥羽上皇から見て文化レベルが低く映る武士が覇権を握っていることに、どうしても我慢ならなかったのでしょう。

(写真 紙本金地著色和田合戦図)

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