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司法書士の就職活動

「司法書士試験に合格したし、いよいよ実務だ!」とお考えの方に向けて、司法書士の就職活動についてまとめさせていただきました!

就活はいつ頃から始めるべき?

結論

いつからでも大丈夫です!
ある程度の規模の司法書士事務所・司法書士法人では、随時求人があります。
一方、小規模な事務所では、「前任の司法書士が独立するから求人を出そう」というように、数年に1度しか求人を出さないこともありますので、「ご縁」や「運」の要素が大きくなります。

早めに始める場合

例えば、筆記試験の合格発表前に就活を開始したいのであれば、択一の結果や、書式の自己採点などを伝えられるようにしておきましょう。
待遇面については、合格していた場合と不合格だった場合で変わる事務所も多いと思います。
事務所との相談になりますが、合否に関わらず採用してもらえるのか、合格・不合格それぞれの場合の待遇については、最低限確認しておきましょう。

個人的には、早めに就活を始められる方は、仕事に対する意欲やモチベーションが高い印象があります。
「バリバリ仕事をしましょう!」というスタンスの事務所に就職をしたいのであれば、早めにエントリーすること自体がアピールになるかもしれません。

ゆっくり・じっくり考える場合

できるだけ多くの先輩司法書士の話を聞くことがおススメです!
新人研修で講師や研修委員の先生の話を聞き、配属研修で配属先の先生の話を聞くだけではなく、思い切って気になる事務所に連絡し、「見学させてください!」と相談してみましょう。
案外、快く受け入れてもらえると思います!

事務所選びのポイント

焦る必要もなければ、慎重になり過ぎる必要もない

司法書士の資格を持っていれば、司法書士事務所・法人に就職することは、それほど難しいことではありません。転職についても同様です。
そのため、内定をもらったからといって、焦って即決する必要はないと思います。
また、一生勤め上げなければならないわけでもありませんので、慎重になり過ぎなくてもよいと思います。働いてみて自分に合わなければ、転職すればいいのです。
私は2009年合格で、2022年現在よりも転職市場は小さかったと思います。それでも、仲の良い同期約10名の内、転職経験がないのは2人だけだったと思います。1人は最初に就職した事務所に10年近く勤務してから独立し、もう1人は弁護士になりました!(どっちもすごい!)

業務内容・待遇よりも雰囲気・人間関係

業務内容によって事務所を絞り込むのは「あり」だと思います。
また、働く以上は最低限の待遇を求めるのも当然でしょう。
しかし、実際に働くうえで重要なのは、事務所の雰囲気や人間関係だと思います!
「そんな感覚的なことがなぜ重要なの?」、「雰囲気や人間関係なんてわからんやろ」と思われるかもしれませんが、よく考えてみてください。

来客対応
A事務所 挨拶がある。すぐに対応してくれる。
B事務所 知らんふり(「自分の仕事じゃない」感じがある)。

職員同士の会話
A事務所 気軽に報告・連絡・相談ができるので、コミュニケーションがスムーズ
B事務所 先輩・上司の機嫌を伺いながら話すので、どこかギクシャクしている

A・Bどちらの事務所で働きたいですか?
また、面接で事務所を訪問したとき、あなた(来客)への対応や、職員さん同士の会話から推測できることもあるのではないでしょうか?
面接のときは、自分をアピールすることと同じくらいに、訪問先の事務所の様子を気にしてみると見えてくるものがあるかもしれません。

法人or個人事務所

私の事務所は法人化しているので、ポジショントークっぽくなってしまいますが、「法人のイメージが悪く、個人事務所のイメージが良い」という合格者の方は多いのではないでしょうか?
これは「法人化している=売り上げが多い=お金稼ぎ重視で社会貢献を軽視している」というロジックなのかな?と予想しています。
または「法人化している=案件が多く、分業が進んでいる=特定の分野しか経験できない」というイメージでしょうか?
しかし「一生懸命に業務に取り組んでいたら、多くの人から信頼してもらえるようになり、結果的に仕事が増えて売り上げも増えた」から法人化しているとも考えられますし、希望すれば様々な業務を担当させてもらえる法人かもしれません。
つまり、「法人か個人事務所か」は、就職するにあたっての指標としてほぼ役に立たないと思っています。
面接のときにしっかりと業務内容や期待されていることを確認し、自分の希望と合致しているかの方が重要だと思うのですが、いかがでしょうか?

やりたい業務があるか

実は、私は成年後見に興味があり、司法書士になりました。
同居していた祖母が認知症で、母親が非常に苦労している姿を見ていたからです。
成年後見人になれば、母親のように苦労している人の手助けをできるのではないかと思っていました。
しかし、実際に成年後見人に就任し、後見業務に取り組んでみるとイメージしていた通りではありませんでした。
私がイメージしていたのは、ケアマネさんや社会福祉士さんに近かったのかもしれません。
一方で、それほど興味がなかった不動産登記は、やればやるほど面白くなってきました。
土地家屋調査士の資格も取ってしまうくらいに面白みがあります。

何が言いたいかといいますと、「興味がある業務はやってみた方がいい」、「やってみないと面白いかどうかはわからない」ということです!

興味の有無にかかわらず、チャンスがあればどんな業務にもチャレンジしてみてください!きっとあなたの糧になると思います!


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