見出し画像

わたしの物語の作り方(簡易版)

友人が物語を書きたいらしいので、教えがてら自分なりにどうやって小説を書いているのか、その創作論の基本形を書きだしてみた。
あくまで一つのオーソドックスな形なので、実際には結構守らなかったり、各工程で色んな技術やツールを使ったりするので、まぁほんとにただの基本形というだけです。

【1、ストーリーラインを作る】

①主題(テーマ)を決める
 → ぶっちゃけなんでもいい。とにかく伝えたいこと。

  → 今回は「おやじっぽさ」

②見せたい画を考える
 → テーマが表れている画像・動画みたいなイメージ。

  → 今回は「バーで呑んでるちょい悪おやじの背中と、
   グラスを拭いてるイケおじバーテンダーの図」

③見せたい画を起承転結のどこに配置するか考える
 → 掴みになる起
  説明しやすい承
  一番盛り上がる転
  印象に残りやすい結 のどこに配置するか

  → 今回は「静かな空間を見せたいので承に置く」

④始点と終点を考える
 → スタートとゴールをそれぞれ、
  "ハイ"、"フラット"、"ロー"の3点に置く
  ※ ハイ→ロー、ロー→ハイなど、
   9種類の組み合わせになります。
   目安はハイ=成功、フラット=日常、ロー=失敗
   というニュアンスなど

  → 今回は「呑んでるおっさんの日常を切り取りたい
   ので、フラットー→フラットにする」

⑤物語の起伏をつける
 → 抑揚がない物語は薄っぺらくなるので避ける。
  (\型、/型、凸型、凹型、N型、И型、など)

 → 今回は「日常だけど一波乱あって、
  また日常に帰る感じにしたいので、凸型にする」

……ここまでを総合すると、
 「バーにきたおっさんが酒を呑んでいると
  一波乱発生するもそれを片付けて帰っていった」
  というストーリーラインが出来上がる

===

【2、プロットを作る】

①ストーリーラインから起承転結を作る
 → 起承転結ごとに1行で適当に書いてみる
  起:導入。主人公やヒロインの登場
  承:説明パート。世界観や用語、概念の解説
  転:とにかく事件を起こす。物語の核
  結:後始末。はい、終わり。ではなく、余韻も意識

  → 今回は以下の感じにする
   起:主人公(おっさん)がバーに入店、
     サプリメントをバーテンダー(おっさん)に渡す
   承:衰退する世界を説明、やってらんねぇって話する
   転:ニコニコと動画を観てるとヤク中が暴れて、撃退
   結:大きくなった娘(大人)登場。店を去る

②起承転結の文章割合(目安)を考える
 → だらだらした文章にならないための目安を考えておく
  ※目安は目安、あとで変えても良い

  → 今回は起:2、承:3、転:3、結:2を目安にする

③目安に沿ってあらすじを書いてみる
 → 目安と同じ割合になるように、起承転結から膨らませる
  → (2:3:3:2行くらいであらすじ)
   起:主人公"ナイトキャップ"は
     お気に入りのバー「5o'clock」を訪れる
   起:そこで馴染みのバーテンダー"アーディ"に
     サプリメントの入った小袋を押し付ける
   承:アーディに最近見かけなかった理由を聞かれ、
     はぐらかす
   承:核心をついた質問をされ、
     仕方なく最近の汚れ仕事を話すことに
   承:その話とは別に、星の衰退期で皆がやさぐれ、
     自分が女の子の面倒を見ることになった話をする
   転:親バカを発揮して、ニコニコ動画を観ながら自慢
   転:少し離れて聞いてたらしいヤク中に襲われる
   転:喧嘩になるが、それを逆に撃退する
   結:大人になっていた娘"ファースティ"が登場する
   結:渡したのがサプリではなく今では貴重な花のタネ
     であることを説明し、それをお代に去っていく

④あらすじを元に、文章をかけるだけ書いていく
 → この時文字数はあんまり考えないで、
  細かい表現はあとで修正するので一旦後回しにする
  ※矛盾とかつじつま合わせとか表記ゆれとか誤字脱字も
   後の校正段階で訂正するので気にしない
  → 今回は蒼山FB三題噺のやつで書く(割愛)
  → 原則会話文を増やしていくつもり
   地の文だけはただの解説書になるが、
   会話文だけでも物語になるので
   (とは言っても限度を超えると読みづらいし
   伝わらないので、そこは自分のセンスに相談)

===

【3、校正】

①1回目の校正:ストーリー校正
 ※一旦書き上げた後に一晩寝てからとか時間を空けること
 → 以下3点を中心に大鉈を振るってまとめる
  ・文字数など指定された条件を満たしているか?
  ・ストーリー内で意図しない矛盾が発生していないか?
  ・キャラクターが意味もなく変質していないか?
  ※成長を描く場合などは変わることが当然なので問題なし
  ※猫被った奴が後で素に戻るなどの表現は問題なし

②2回目の校正:
 → 誤字脱字、文末句点の有無の統一、記号意味の統一、
  記号の後ろの半角空白漏れ、表記ゆれ、
  誤った表現になっていないかをチェックする
  ※この段階では大きくストーリーを変更しないこと
   する場合はステップが2-④に戻って作業をすること
  ※記号意味とは、""(ダブルクォーテーション)や
  「」(鉤括弧)などの意味
  「」は会話、""は固有名詞、<>はルビ、など

③本読み
 ※2回目の校正を終えて一晩以上置くこと
 → 読者として読み、40点(合格点)を与えられるかを考える
 → 与えられなかった場合はどこが気に食わないかを考える
 → 自分の作品は大抵クソに見えるので自己否定しすぎない
 → 知人に見せて反応を見るのも良き

こうして出来上がったものを実際に投稿する。

===

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?