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ホニャラ北海道・桃岩旅!その3

9月6日 姨捨~村上

早朝、5時過ぎに目が覚める。二度寝の誘惑を振り切り、眠い目をこすりつつ、宿の前庭へ。ちょうどオーナーも起きて朝のひと時をノンビリしていた。


早起きのご褒美として、善光寺平の日の出を堪能。山の向こうから日が昇るこの光景は、ここに泊まったからこそ見ることが出来る風景だ。地域に色々と仕掛けをするのが好きなオーナー。色々と話をしてみると、僕たちとはまた違った視点で宿や町に絡んでいるようで興味深い。

そのうちにみんなも起きて来て、それぞれ朝ご飯。
さて、ぼちぼち出発だ。
長野行の2番列車が本日のトップランナー。想定はしていたが、やはり県都を目指す通勤ラッシュ。後で振り返ると、この列車がこの旅最大の混雑列車だったかも。

長野からは飯山線列車に乗り換えて、もう少し北上。こちらは打って変わってのカラガラ。このままローカル線の旅も良いのだが、そうすると本日の目的地・村上到着が遅くなってしまうので、ここは一旦飯山で乗り換える。

この日は今回の日程を組む上で、結構頭を捻ったところ。
実は当初の予定では、この日には「えちごツーデーパス」を使う予定だった。
この切符は新潟県内のJRだけでなく、えちごトキめき鉄道や北越急行といった第三セクターも使える。
しかし出発3日ほど前。この切符が、土日のみの利用期間だという事が判明。(遅すぎる!)あわてて日程を検討。台風の接近もあったため、一時は高速バスなども考えたが、結局は飯山~上越妙高を新幹線でパスする方法に決めた。

10分ほどの新幹線乗車はあっという間。風景など楽しむ間もない…というか、トンネルしかない。
なんと、この列車の車掌が、アーミーが知っている車掌だということで、到着後の少しの時間だが挨拶に。優しそうなオジサン車掌で、アーミーも一時、懐かしい思いに浸る。

改札を出たところで、「アサヒTVの方ですか?」と声を掛けられる。
髭面(芸人)和服に雪駄(芸人)、赤髪でシュッとした顔(ディレクター)、ちょっと頼りないアシスタントといった組み合わせにでも見えたのだろうか?
まあ、新婚さんいらっしゃいに出演したこともあるので関係者と言えなくもない。はいそうですと答えたら、どうなっていたことやら。
アーミーおすすめの駅弁を手に入れたりしつつ、ホームへ。



折しもの強風の中、トキ鉄の観光列車「雪月花」が入線。豪華な内装をホームから見学し、感嘆する。アーミーは一時付き合っていた彼女と共に乗ったことがあるようで、ちょっと甘酸っぱい思い出の列車だそうだ。

直江津で乗り換えて日本海沿いを進む。ここからは、今日一日を掛けて新潟県を縦断する。先ほど新幹線を降りてからは、昼食の1時間ほどを除くと、10分~20分ほどの乗り換え時間で小気味良く乗り継いで行ってもそれだけの時間がかかるところに、新潟県の広さが思い知らされる。

日本海側の絶景を眺めつつ、列車は進む。海に張り出すような駅に、途中下車の意欲をそそられるが、ここで降りたら次は1時間半後、村上到着も遅くなってしまうのでここは我慢だ。
昼食をどうしようか?長岡近辺で適当に探してもいいが、アーミーによると、一駅手前の宮内駅に有名なラーメン屋さんがあるのだそう。行ってみたいが、やはりここも1時間半後しか列車がない…と、ふと思いついて時刻表で上越線のページをめくると、丁度いい時間に列車が来るではないか!これは盲点だった。

ということで、宮内駅で下車。青島食堂という、ショウガが効いたラーメンの名店の暖簾をくぐる。
メニューは、青島ラーメンか青島チャーシューメンか。それにトッピングでアレンジするだけというシンプルなもの。出てきたラーメンはとてもうまい!
ちょうどお昼時。僕らの後からも少しずつお客さんは増えて来て、出る頃には待っている人も。寂れた地方都市という感じの駅前だが、人気のほどが伺える。

長岡まで一駅移動し、さらに新津へ。
この辺りは新潟平野のだだっ広い景色で、ただただ田んぼが車窓に広がる。言い換えれば単調な景色が続き、眠気を催してくる。
ここからは新潟をショートカットしていく、白新線で北上する。
乗り換え列車はディーゼルカー2両の酒田行き、全行程4時間半のロングラン列車だ。
夕方ということもあり、帰宅の高校生が時折乗ってくる。肩身の狭い(?)我々旅行者は、ちょっと狭いボックスシートに収まり、あれやこれやとお話ししながら進んでいく。
この日が実は、台風の最接近日だったが、どうやら問題なく到着できそうで、ホッとしたものだ。


村上到着。以前、シャルソンで訪れた町でもあり、また、よはくやのノリちゃんに僕ら夫妻で会いに来たということもあって、3度目の訪問だ。
少し待って、ノリちゃんが登場。車に乗せてもらい、一旦宿にチェックインだ。

よはくやは、オーナー・ノリちゃんと息子のケイ君で営む、昔ながらの街並みの中にある小さな宿。折しもの流行り病もあって、現在は完全紹介制だ。
温泉に送迎してもらう途中で、なぜか馬を飼っているお宅の前を通ったりと、なかなか面白い人が住んでいそうな町。
夕焼けが絶景だという、日帰り温泉でお世話になった磐舟。残念ながら夕焼けは台風の厚い雲に覆われている模様だったが、泉質と眺望はバツグン!
露天風呂でノンビリと旅の疲れを癒すことが出来た。

そして一旦宿に帰り、息子のケイ君とも久しぶりの対面。以前、会ったときもしっかりしていた印象だが、お母さんをサポートして立派にスタッフとして頑張っている。

今日の夜ご飯は近くの地元民が集う居酒屋にて。二階の個室に通されるとビックリ!


なんと僕の誕生日を祝っての飾り付けがしてあったのだ。食後にはケーキまで登場。瑛美ちゃんとノリちゃんが示し合わせて仕掛けてくれていた模様で、とても嬉しい誕生日を過ごすことが出来た。美味しい料理でお腹いっぱいになり、少し眠いな~と思いつつも、アーミーがぜひ行きたい!という、バー・羊羊亭へ。移動と言っても、直ぐ真向かいのお店なので、徒歩数秒で着く。

アンティークな店内と、とてもシブいおっちゃん。アーミーは以前、よはくやに泊まった際に訪れており、話が尽きない。
結局宿に戻って寝床に着いたのは日付も変わるころ。明日もハードスケジュールなのに、旅になるとどうも睡眠時間が短くなりがちだ。


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