【猫】高齢猫との暮らし(ゴハン、トイレ、水…)
高齢猫との暮らし方
猫たちは私たち人間よりも早く歳を取ります。
7~8歳になると、人間でいえば50歳くらいになり、肉体的にはシニア期と言われますが、私の経験上、まだまだ元気に見えました。それが12歳を超え、15歳を超え…となると、老いを感じさせることが年齢とともにどんどん増えてきました。
それとともに、昔とは全く逆のことを望むようになります。
肥満注意報が出ていた若い頃の長男猫
「痩せて欲しい」から「太らせたい」へ
かつては、肥満に気をつけねばならないほど大型猫たちだった兄妹ですが、高齢猫になってからは腎不全で体重が減少してしまい、飼い主としては何とか太らせることが出来ないかと試行錯誤の日々です。まさかこんな日が来るとは…
→ 高齢猫になって体重を増やす、特に筋肉をつけるのはなかなか難しいと思います…腎不全も進行すると体重維持ですら至難の業になります。
「満腹感を感じて欲しい」から「もっと食べろ」へ
出したら出した分だけカリカリを食べていた我が家の猫たち。からっぽになったお皿を前に、クレクレ言う猫が正直ちょっと鬱陶しいこともありましたが、あれは健康の証です。今だったらどんどん出しちゃいますね。
→ 体重に合った量を摂食させることすら難しくなります。食欲にムラがあるのと、好き嫌いが激しくなり、気に入らないものは食べませんね…
「静かにして欲しい」から「騒いで欲しい」へ
兄妹でケンカしたり、キャットタワーを折り返しにしておっかけっこしたりと賑やかだった我が家。今は、長い間寝てると気になって呼吸しているかを確かめる日々…(笑)。今となっては走り回って欲しいのです。
→ 関節痛がでてくるのか、歩く姿がギクシャクしてきます。粗相したり、便秘したりするのも関節痛が原因かもしれません。
「放っておいて欲しい」から「甘えて欲しい」へ
昔は、「構って!構って!」とうるさかった猫も、日がな寝ていることが多くなり、膝上に乗ってくることも減ってしまいました。昔は膝上も兄妹猫で奪い合いだったのですが、今はテレビを観る時間もソファで並んでいます…
→ ウチの次男猫、ある時から喉がゴロゴロ言わなくなりました…これが地味に寂しいです。
我が家で何より寂しくなったのは、猫団子が見られなくなったことです。
次男猫も一人だと寂しいとは思うのですが、新しい猫をお迎えしてストレスになったらと思うと、さすがにチャレンジできません。
やってあげられること
もはや、歩くのもかつてのしなやかさからは程遠いのっそりした我が家の18歳半になった次男猫。どこか関節が痛いのか、腰を高くあげて、足音を殺すこともなくとてとてと足音を立てて歩いています。猫禁部屋へダッシュしていくこともなく、イタズラをすることもありません。少し高いところへ登るのも、しばらく考えに考えて、よっこらしょと登っていきます。
もちろん、長生きしてほしいのですが、毎日を快適に過ごしてもらう方が重要です。その結果として、長生きになれば言うことはありません。
以下が、猫が高齢になってからやっていることの一例です。
食べたいものを
腎不全なので、低タンパク質の腎臓サポート食を食べてもらうのが一番ですが、食べることは生きることなので、腎臓サポート食を主食にしつつ、その他のフードをトッピングしたり、食が細い場合にはペット用の煮干しも添えることがあります。食べたい時に食べられるようドライは出しっぱなしです。
水場は多く
「排尿量 > 飲水量」は、容易に身体を脱水状態にしてしまうので、水場は多く作っています。電動のファウンテンや、プラスチック、陶器など何種類かの飲み皿を出していますが、気分によって飲み分けているようです。結果、水場がどんどん増えていきます…。
トイレは低く
関節が固くなるのか、痛みがあるのか、跨ぐのが辛そうになるので、低床型のトイレに入れ替えました。何故か猫砂を口にしていまうようになったので、我が家の猫トイレは全てペットシーツ式になっています。昔は鉱物系の猫砂を好みましたが、意外とこれはこれで気に入っているようです。ただ、オシッコ後の足跡がフローリングにつきますね…
掃除用品を準備
粗相も増えますし、ウンコのポロリも増えます。いきみゲロなど嘔吐することも増えますので、掃除する際に便利な、安物のペットシーツやトイレットペーパー、消臭消毒スプレーなどは家の中の数か所に置いておくと便利です。
出来れば自宅輸液も
これが飼い主さんにとって一番ハードルが高いと思いますが、どうしても高齢猫になると脱水することが多くなります。休診日や夜間などに何度も嘔吐してしまうなどの場合、一刻も早く輸液して脱水状態を解消してあげることが望ましいです。自宅輸液が出来る環境や技術があると精神的にもラクになります。
猫の回復力は人知を超えている
我が家の次男猫、昨年の11月には食欲が全く無くなり、水も飲まなくなりました。正直、もうダメかと思って、脱水でしんどいのは可哀そうなので自宅で輸液しつつ、気持ちの半分では看取る覚悟をしていたのですが、ある日突然、自分でゴハンを食べるようになり、今ではあちこちウロウロと家の中のパトロールをできるまでに回復しました。
相変わらず寝てる時間は長いですし、自宅輸液も継続しているのですが、ぼろ雑巾のようだった身体は少し丸みが戻ってきて、眼ヂカラも回復しました。
高齢猫と暮らしておられる方も日々、あれこれ工夫されていることと思います、お互いに頑張りましょう。
また、まだまだ元気な猫ちゃんと暮らしておられる方も、日々の猫ちゃんの行動を、ぜひ楽しんでおいてください。いつかきっと懐かしく思う日がきます。それは本当に財産になるんです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。