見出し画像

「破る」と「破く」

国語辞典で「破く」を引くと、「『やぶる(破)』と『さく(裂)』との合成語」とあります。『日本国語大辞典』(精選版)には、洒落本での用例が記載されており、江戸時代には既に口語として定着していたことがうかがえます。

「常用漢字表」には、「破」の訓読みは「やぶる」「やぶれる」のみで、「やぶく」はありません。辞書によっては「破く」を俗語としているものもあるので、文書では「破く」は避けたほうがいいでしょう。

「破って」は「破る」の連用形「破り」に接続助詞「て」が繫がった「破りて」の促音便形、「破いて」は「破く」の連用形「破き」に接続助詞「て」が繫がった「破きて」のイ音便形です。

皆様からの尊いご寄付は、今後の執筆活動に活用させていただきます。なにとぞご支援を賜りますようお願い申し上げます。