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編輯長殿

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『日本経済新聞』『ファイナンシャル・タイムズ』など、日経メディア記事関連の投書。日本経済新聞社のオピニオンマガジン『日経COMEMO』https://comemo.nikkei.… もっと読む
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2022年4月の記事一覧

『ファイナンシャル・タイムズ』に投書が掲載されました

本日付の『ファイナンシャル・タイムズ(FT)』に投書が掲載されました。 吉野家元役員の発言問題について、「カワイイ」文化が企業イメージの隠れ蓑になっているとする同紙記事に関連して、「可愛らしさ」は想定される読者像によって創出される点から、男女間の非対称性と企業活動の欺瞞性とを指摘した内容です。 投書は『FT』電子版でもご覧いただけます(会員限定)。 この問題の背景と詳細を解説した記事を「note」に掲載しています。

吉野家騒動が暴いた「粉飾の文化」

早稲田大学での講座で、若年層の女性を対象にしたマーケティング手法を指して「生娘をシャブ漬けにする戦略」などと発言したとして、吉野家常務の伊東正明が解任された。 この発言は何が問題だろうか。女性蔑視か。薬物の譬え話か。企業の社会的責任の欠如か。それとも、人権の軽視か。 たしかに間違いではないのだろうが、これらだけなら一般によくある失言の一つであろう。だが、発言者の属性を改めて見てみると、筆者にはより深刻な事態が見過ごされているように思えてならない。 マーケティング業界の本