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最近読んで良かった本8選 | サイエンス風 | 自己紹介を添えて

今はコミュニティマネージャーという肩書きを持っているが、その前はイラストレーターとしてキャラクターデザインをしていたし、さらにその前はプログラマーとしてゲーム開発をしていた。
それらと平行して、写真撮影、映像制作、グラフィックデザイン、フリーペーパー制作、イベント企画なども、半分趣味みたいなものだが個人事業としてやっている。

いろんなことをやられてるんですねと思われるかもしれないが、自分の中ではそれほど違うことをやっているつもりはない。

常に中心にあるのは「人」。

マネジメントもマーケティングも、さらにアートもデザインも、その他いろいろ分野も、その根底にあるのは人の心理と行動の原理、もっというと、脳が刺激に対してどう反応するかに還元できる。

そんなスタンスのため、読む本もそういうものが多くなる。

クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか

クールなものとそうでないものを見せて脳の反応を調べる実験、それにより判明するアイデンティティとモノとの関係、そこから「なぜそれを買ってしまうのか」をひも解いていく。
なぜラコステのワニマークが重要なのか、なぜアップルはCMで自らを反逆者として描いたのか、なぜ「ふつうな服装」がクールの最先端なのか。
なぜそれは「クール」で、これは「クールでない」のか。その理由がわかる。

快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

食事やセックスや薬物や、さらには学習や瞑想や慈善にいたるまで、快感の働きをニューロンレベルで解明していく。
人の脳の報酬回路に電極を埋め込む実験は衝撃的。この実験では、ボタンひとつで快感を得られるようになると、空腹を満たすことよりも、異性への関心よりも、子供の世話よりも、ボタンを押し続けることが人生のすべてになってしまうことが示唆される。
人のすべての行動が快感によって動機付けられていることを思い知る。

インターネットの心理学

オンライン上の人の心理や行動を網羅的に解説。
オンライン上のコミュニケーションが当たり前になったことで、一見、心理的な変化や新たな事象が生まれているように見えるかもしれないが、実はそんなことはなくこれまでの心理学でほとんど説明できてしまう。
テクノロジーは進化し、コミュニケーションツールも変化していくが、人の根本はほとんど変わらない。

遊びが学びに欠かせないわけ 自立した学び手を育てる

「決められた正解を当てる授業」「詰め込み教育」「宿題」など、学校の教育方法が効果的ではないというエビデンスは枚挙にいとまがない。本書でもそこの指摘は欠かさない。
個人的な発見としては、「遊びこそ学び」を体現している学校が実際にあるということ。「一日中自由」なその学校がうまくいく理由、それが本書を読めばわかる。

アイデアのちから

「コカ・コーラを飲むと骨が溶ける」や「マクドナルドのハンバーガーのパテはミミズの肉」などの都市伝説は、 なぜか一度聞いたら忘れられない。そういった「記憶に焼きつくアイデア」を6つの原則にまとめた一冊。
「記憶に焼きつくアイデア」を研究している著者なだけあり、とても読みやすくおもしろい本になっている。

なぜ脳はアートがわかるのか 現代美術史から学ぶ脳科学入門

さまざまなアートの表現を脳科学的な視点で解説を試みた一冊。
アートと聞くと敷居の高さを感じるかもしれないが、脳科学による解釈が、「感じるがままに感じて良い」と言ってくれているようで、アートを見ることへの恐怖心が少しやわらぐ。

最高の集い方 記憶に残る体験をデザインする

「人が多ければ多いほど楽しいはウソ」「誰でも歓迎は誰も歓迎してないと同じ」「『自然体』は無責任」など、集まることが当たり前すぎて見落としがちなことに、あらためて気づかせてくれる、そんな本。良い集まりのための原則とアイデアを、豊富な事例とともに教えてくれる。

経営の未来 マネジメントをイノベーションせよ

経営管理のイノベーションのヒントが詰め込まれた一冊。
グーグル、W.L.ゴア、ホールフーズなど、型破りな経営管理モデルを採用している企業の研究は刺激的でおもしろい。

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