けんめいにみんな生きてるんだ

　二階建てのモルタル塗りの立派な作業小屋だったことが分かります。 　この廃屋（上掲の①画像）を見た瞬間、私は二つのモチーフに気づきました。 　一つは野生の白百合（テッポウユリ）です。この画像からは見えませんが、屋根の後ろのつぶれた部分にも白百合が逞しく咲いています。 　もう一つは、軒下に下がっているどう猛なスズメバチの巣です。 　 　白百合とスズメバチ、この二つに共通することは、一生懸命「生きている」ということです。 　今回はこの二つの「いのち」を記録写真ではなく、「いのちの

廃 屋

輝く「いのち」が咲いていた

　標高６００メートル、奥越前の山中の谷間に位置する、その名も文字通り「谷集落」（福井県勝山市北谷町）は熊の気配と優しい花々の香が漂う静寂な限界集落です。 　時にはマムシやスズメバチとの一期一会の出会いを楽しみながら、花音痴の北野が撮った四季折々の花々です。今回は１８枚の画像を貼らせていただきました。ご覧いただけるとうれしいです。 （２０２４年６月１０日にさらに１８枚画像を追加しました。合計３６枚）

春に背いて咲くがいい

生きる。　（小原への想い　特別編）

擁 壁

野向 コスモス こころ花 '２１ -2-

　花音痴の私がその名称を知っている数少ない花の一つが「コスモス」です。漢字ではなぜか「秋桜」と書きます。 「秋桜」（山口百恵）や「秋櫻の頃」（あさみちゆき）の歌は聞いているだけで涙が出てきそうになります。 　静かな山あいに咲き誇るコスモス。 　一昨年、野向のコスモスと私を結び付けてくれたのは地元の区長さんでした。彼から野向の清流で育てられた美味しい新米を頂いたのでは、昨年の秋も撮影に通わざるを得ませんでした😅 　冗談はさておき、私は区長さんとのご縁で野向のコスモスに出会い

野向 コスモス こころ花 ’２１ -3-

　福井県勝山市野向町のコスモス畑のご紹介の最終回です。 　今回は２０２１年１０月１４日撮影の画像をご覧いただきたいと思います。 　開花最盛期（満開）の時期で見学者やカメラマンで賑わっていた中で、例によってただ一人、「あさっての方向（？）」へカメラを向けながら撮っていた画像を４２枚貼らせていただきました。

野向 コスモス こころ花 ’２１ -1-

　福井県勝山市に野向町という小さい山里の町があります。 　私はこの「のむき」という音の響きが大好きです。単純な私はこれだけで野向町に惚れ込んでしまいました。野向町は近年、コスモス畑と特産物の「エゴマ」で知られるようになりました。 　普段は花を撮影テーマにしていない私が、野向町のコスモス畑を撮り始めました。一昨年夏に偶然、道の駅で初めて出合った地元の区長さんからの依頼でした。区長さんのお人柄の良さに魅かれて、無責任にも撮影ＯＫの返答をしてしまったのです。 　引き受けた以上は、他

野向　コスモス　こころ花　’２０

　福井県勝山市野向町、私はこの「野向」という目にも耳にも心地よく感じられる町名が大好きです。野向町は山あいにある静かでのどかな郷愁の里です。 　毎年秋には約２haのコスモス畑が訪れる人の目を楽しませてくれます。 　２０年ほど前から美しい町づくりの一環として休耕田を利用してコスモスを植えたのが始まりだそうです。 　花が大きくて背丈が高いのが特徴で、今では秋の風物詩として県内外に知られるようになりました。 　 　花写真は史跡撮影をライフワークにしている私にはあまり関係ないような主

谷はやし込み行列　（完結編）

　昨年3月に３回にわたり投稿した記事の構成を組み立て直し、画像も新たに追加して、4764文字と画像46枚の単発の記事としてまとめました。

郷愁の山里　　杉山集落を訪ねて

　日本の原風景が残る福井県勝山市北谷町の限界集落を紹介させていただいています。今回は、世帯数１、人口2人の杉山集落です。 　一昨年の春、杉山にお住いのご夫婦に現地でお会いしました。最近までこの地で杉山鉱泉を営んでおられた方です。お宅でコーヒーをいただきながら、杉山のことをいろいろとお話してくださいました。 　ご主人には、山中にある「夫婦滝」を案内していただきました。とても美しい滝でした。道中、一斗缶（空き缶）が木に吊るされていました。クマ除けのために叩くものでした。また、途中