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組織づくりとTEA BREAK。

私が現在滞在している、
スコットランドのエコ・コミュニティ、FINDHORN FOUNDATION(以下、フィンドホーン)でおなじみの、TEA BREAKという文化を紹介します。

TEA BREAKとは。

そう。
皆さんもご存じ、午後の紅茶的な、
イギリスならではの優雅な貴族文化であります。

がしかし、フィンドホーンでは午後だけではありません。
(いつでもスキがあればお茶を飲むのは、フィンドホーンだけではなくイギリス的なものだと思いますが。)

フィンドホーンでは午前9時からお仕事やプログラムが始まるのですが、
最初のお茶の時間は10:30から11:00まで。
しかも、紅茶からコーヒー、さまざまなハーブティ、
そしておやつまで用意してもらえるのです。
紅茶に、ライスクラッカーやトーストにピーナツバターとジャム...
考えただけで、ちょっとやる気がでます。
もちろん、午後も同様に15:30から16:00までがTEA BREAKがあります。

めちゃめちゃいいじゃん!
と思ったそこのあなた!!
はい、そうなのです。
この時間がプログラム参加者にとっても働いている人にとっても楽しみ。
「今日全然気乗りしないなぁ、だるいなぁ」
とか思っても、TEA BREAKがあるから乗り切れたりするのです。

TEA BREAKの機能

そして昨日ふと、お茶の時間に一人で座って、
みんなが喋っているのをぼーっとみていて思ったのです。

もしや、これってフィンドホーンのコミュニティ形成において、
とてつもなく大事な習慣なのでは!?
と。

なぜなら、
一同が同じ時間帯に同じ場所で
 "くつろいで" コミュニケーションが取れる時間が
 "日常的" に用意されている、
からです。

そうするとどんないいことがあるかというと、
 1.部署を超えたコミュニケーションがパパっとできる
 2.自分と仲間のいまの状態を気軽に確認できる
 3.普段関係ない人と話したりどうでもいいアイデアを交換したりできる

みたいなことが、気を張らずに、なにげなーく起こってくるわけです。

井戸端会議とか、たばコミュニケーションとか、ワールドカフェとか、
そういうので言われている効果と同類のものだと思いますが
TEA BREAKは包括的かつ日常的であることが、より円滑で強力な組織づくりをサポートしているのだろう、と。

特に1は重要だと思っていて、
例えば、フィンドホーンにもフォーカライザーと呼ばれる、
その部署の統括をしている人がいるのですが、
彼らは忙しいので、何か頼みたいときや訪ねたいとき、
メールをしても返ってくるまでにはとても時間がかかります。
それが、お茶の時間に会えるのがわかっていたらその場で、
ものの3分程度でちゃちゃっとお話しできちゃったりするわけです。

また、フォーカライザー同士も他に時間を作ることができないときに
TEA BREAKを活用してミーティングを設定したりもしています。

2,3に関してはわかりやすいかなと思いますが、
仲間内であれどうだった?最近何かあった??みたいなことのほかに
ちょうど同じテーブルに座った、話したことなかった人が
実は自分ややりたいと思っていたスキルを持っていた!
みたいなことが日常茶飯事になるのです。

こんな風に、共通のブランクスペースを設けることで
コミュニケーションにかかるコストの軽減や
組織内での相乗効果を生み出す効果がTEA BREAKにはあったのです。


ぱちぱち。
と、思考にふけった午後のTEA BREAKでした。

皆さんも、ひとやすみ、いかがですか?

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