Vol.42 教材研究「大造じいさんとガン」②

 昨日、1時間目の授業を終えました。題名読みをして、物語を読み、はじめて読んだ感想を書きました。物語がとても長かったことと、僕が時間をかけて読んでしまったこともあり、感想を書く時間が短くなってしまいました。一人ひとりがじっくり物語を読み返していたにもかかわらず、授業終了のチャイムが鳴ってしまいました。あらためて、はじめて読んだとき(聴いたとき)の、あの一人ひとりが物語に浸る時間というのはとても大切な時間だなと思いました。

 今日は、2時間目の授業に入ります。さっきまで一人ひとりが「なにに着目したのか」「なにを捉えようとしているのか」を見取っていました。着目しているところが重なっている子や違う子もいて「ここからどうしようか」とあれこれ試行錯誤していました。

  • 主人公はだれだろう?

  • 「残雪」がタイトルのガンなのかな?

  • 大造じいさんの心情の変化

  • 最初に語り手が大造じいさんの家で話を聴いている場面をあえて書いた理由は?

 これら以外にもまだまだたくさん一人ひとりが着目したところはあります。 
 2時間目の聴き合いに入る前に、物語の設定の捉えを一人ひとりに任せたままにしてしまうと聴き合いがよくわからない方向へと向かってしまいそうです。なので、物語の設定については全体で確認しておく必要があるのかなと思っています。


 今日は2時間目です。教師として「大造じいさんとガンの魅力に迫ってほしい」という願いがありますが、もしここで「魅力について聴き合おう」としてしまうと「考えがまとまっていないといけない」という意識を生んでしまいそうです。ほかにも、「よくわからなかったところ」「ぼんやりこうじゃないかと思っているところ」を聴くことができなくなりそうです。だからこそ、「はじめて読んだ感想を聴き合おう」として、少し幅を広げて聴き合える場をつくっていけたらいいなと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?