見出し画像

Vol.96 教材研究「思いやりのデザイン」

 今日から国語科「思いやりのデザイン」へと入っていきます。4年生になって初めての説明文です。これまでの一人ひとりの説明文との学習過程も探りながら新しい単元での学びをつくっていけたらいいなと思っています。

 子どもたちは3年生までに

  • 段落のまとまりを意識すること

  • 「はじめ・中・終わり」に気をつけて読むこと

を大切にしながら学習を進めてきています。そうした子どもたちだからこそ、まず目にするのはそのあたりなんだとわかっておきたいです。急に、筆者の考えは?とか、中で詳しく書かれている例について問うことをしてしまうと難しくなってしまいそうです。だからこそ、少しずつ読み取っていくことも大切にしたいです。

 今回の単元のめあてが「筆者の考えをとらえて、自分の考えを発表しよう」です。「筆者の考えを捉える」というところが土台となり、自分の考えをつくるというステップへと向かいます。この「筆者の考えを捉える」というところを「じゃあ捉えてみよう」としてもうまくいかないと思います。どうして捉えるのか、筆者の考えと向き合う必要ってどうしてあるのか、をちゃんと考えるためにも、今回の教材が「説明文」であるということをわかっておく必要があると思います。

 「説明文」ってなんだろう?と聴くと

  • なにかを説明している

  • なにかを伝えようとしている

  • なにかを伝えるために説明している

といった意見が返ってきそうです。「なにかを伝えるため」というところの「なにか」が「筆者の考え」とつながります。「説明文」ということをちゃんと意識することで「筆者の考えを捉える」というところにはうまくつながりそうです。

 そして、筆者の考えをとらえた上で、その筆者の考えについて「納得した」「納得しなかった」と聴いてみようかなと思っています。きっと今回の「思いやりのデザイン」は図もわかりやすく、文章も短く端的だからこそ、「納得した」と答える子が多そうです。ここでさらに「じゃあ、納得したという人の中でも、『納得させられた』という人いますか?」と聴いてみてもおもしろいかなと思っています。筆者の説明の仕方の工夫によって『納得させられた』という子もいるかもしれません。そうすると筆者の考えとそれを支える具体的な例との関係を意識することにつながりそうです。

 そもそも、この「思いやりのデザイン」おもしろいですよね。見る人の立場になって考えるという視点をもちながら何かをつくるっていろいろなこととつながりそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?