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Vol.103 これからの「学び」の話をしよう

 先週、ずっとこれを読むために朝起きるのを楽しみに過ごしていました。とてもおもしろかったですし、読んでいてあれこれ考えることもできました。

 「学び」というところに焦点を当てて、3人の先生がそれぞれの考えをお話してくださるからこそ、それぞれの先生方の経験や教育観によってお話しされる内容が違っていてとても興味深かったです。

  1. 子どもの「学び」と主体性

  2. 子どもの「学び」と教師の力

  3. 子どもの「学び」とICT

どれも「子どもの学び」を中心に置いて話されています。

 「学ぶ」ということをどのように捉えていらっしゃるのかが、読み進めていく中で見えていく感じがありました。

  • 学ぶ「スキル」

  • 「問い」

  • 「一人で」

  • 「習得」

  • 「過程」「プロセス」

 この先生はこういった言葉を使いながら、自分の考えを表現されるんだなとか、子どもが学ぶという過程において結構最初は教えるんだなとか、子どもの中にあるものに目を向けてかかわっているんだなとか、いろいろ考えさせられました。

 今回、3人の先生の考えを交代交代で読むことができたので、3人の先生の間に自分を置きながら、「僕はどう捉えているのだろう」と自分を見つめるきっかけになったり「自分にはなかった考えだけど、やっぱりそれも大切だったな」と改めて考えさせられたりしました。

 一番、自分の中で読みながら悩んでいたことは、子どもたちが「学ぶ」過程に教師としてどうかかわるかです。たとえば、子どもたちに学び方を教えるかどうかにもあれこれ思うことはありました。

  • まずは「スキル」を身につけさせる

  • 一人で学習するために「問題解決の手順」や「ワザ」を習得させる

など、子どもたちが必要な力を「身につける」ということに対して、教師としてどのようにかかわるのがいいのかをあれこれ考えていました。

 そんなことを考えながら読み進め、最終章の鼎談を読んでいたときに若松先生が話されていたことがおもしろかったです。

 私の場合は、子どもたちが問いを自分で選択していくことと、教師が拾って一緒に考えていくことのバランスをコーディネートしながら、子どもたち自身が自分の学びについてメタ的に振り返るサイクルを重ねて、自分なりの問いの立て方を見つけていくことを支える…というイメージです。その過程では、問いの立て方のモデリングをそこまでしっかりやるわけではないのですが、こっそりやっている、とでも言いましょうか。

木村明憲・佐藤和紀・若松俊介(2023),これからの「学び」の話をしよう P199

この若松先生のお話の後に佐藤先生が突っ込んで質問され、どんどん深掘りされていったのもおもしろかったです。

 若松先生の「こっそり」という表現からいろいろ考えさせられました。きっとその子が本当に身につけるには、その子のタイミングがあるということだと思います。ちゃんとその子を探り、捉え、今必要だと思うことをする、しないをたくさん考えていらっしゃるんだろうなと思いました。

 3人の先生のお話を通して、結局のところ、「学ぶ」とはどういうことなのかをもっと考えたいなと思いました。「学ぶ」を曖昧にしてしまったり、どこかに答えを求めてしまったりすると教師としてのかかわりがブレブレになってしまいそうです。

 と、思ったので金曜日に子どもたちに「学ぶ」について聴いてみました。

「学ぶ」とは?

 子どもたちと話すとおもしろいですね。特に、「教えてもらう」って受け身のように思っていたのですが、そうじゃなくて「わからないことを教えてもらってわかるようになるのも学ぶだと思っています」と聴いた時に、なるほどなぁと思いました。

 これからも、子どもたちとともに、子どもたちから学び、人として成長していきたいなと思っています。

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