見出し画像

合気道初心者の稽古中におけるNGワード!?

合気道の稽古に慣れている人なら、ペアの人と黙々とやったりしますが、特に習い始めの初心者であれば、そうはいきません。

お手本を数回見たとしても、直ぐには覚えられず、「どうやるんだっけ?」「どうだったっけ?」と、もたついてしまうのです。


これは慣れるまでは仕方ないことですが、3か月も続ければ、若い人なら直ぐに慣れて来るでしょう。

ただ出来ない事、覚えられない事などは、別にいいのですが、初心者がよくやることで、少し気になることがあるので、今回はそれについて説明します。


それが何かというと、特に初心者の人に多いですが、技の稽古をしていて、上手く行かなかったりすると、「もう一回お願いします」と言うこと。

一見すると積極的でよさそうです。また受けであれば、もう一度お願いすることは、あってもいいかなとも思います。

しかし、仕手で技が上手く行かなかったからといって、もう一回というのは、よくないです。


何故なら武道において、「もう一回」などというのはないからです。もっと言えば人生においてもそうでしょう。

たとえば暴漢に出くわした時に、自分のやり方が上手くいかなかったからといって、「もう一回お願いします」などというのは、通用しません。

上手く行かなかったなりにも、途中で止めたりせず、何とかしなければならない。


またビックチャンスに出くわした時に、「もう一回お願いします」などといっても、時すでに遅しです。

それを安易に次もあるなどと思っていると、いざ何かあっても、何も出来ないし、一回の重要性や出会いを疎かにしたり、チャンスを逃す習慣がついてしまうことになりかねないのです。


更にもう少し細かい所まで言えば、相手を無視し、自分の都合でもう一回というのは、身勝手、傲慢さかもしれないし、そのことに気を取られているため、隙だらけになっています。

本当は技を覚える以上に、隙を作らない事の方が、はるかに重要なことですが、重要な事を疎かにし、小手先のことに、囚われてはダメなのです。


またもし相手を無視しているのであれば、相手と一つになることを目指している、合気道の技、本質とも、かけ離れることにもなるでしょう。


それと本来武道の技は、「こうして、こうやって、こう」などと、頭で考えて覚えるものではありません。流れの中で体で覚えて行くのです。

また合気道は、仕手をやって覚えるのではなく、受けで投げられて覚えるものでもあります。


確かに講習会的な感じ、特別稽古のようなものであれば、止まって細かい所を、「ああだこうだ」とやったりもしますが、通常の稽古では、間違えながらでも、体を動かし、流れの中で覚えて行くのです。


そうした理由から、「もう一回お願いします」というのは、状況によってはありですが、基本的には余りよくないことなのです。

ただ時代などもあるし、教える側は、直ぐに辞めない様に、暫くの内は、懇切丁寧に教えたりしないといけないなど、絶対ではありませんが、一応頭の隅には入れておいて下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?