マガジンのカバー画像

漢文の海で釣りをして

14
古今の漢籍が泳ぐ歴史の海に釣り糸を垂らし、釣れた漢文を我流な解釈で書き連ねたものです
運営しているクリエイター

#韓非子

漢文の海で釣りをして【第12回】躓いたら問え、いまがその時か。

漢文の海で釣りをして【第12回】躓いたら問え、いまがその時か。

「天時に非ざれば、十尭と雖も冬一穂(いっすい)を生ずること能わず」
≪訳≫尭のような聖人が十人かかっても、冬に穀物を作るようなことは、天の時機に合っていないのでできない。
≪出典≫『韓非子』功名篇

尭(ぎょう)というのは中国の伝説の聖人です。
実在したかどうかはさておき、ひとつの究極の理想的な人物としてよく名前を挙げられる人物です。

春に種を蒔き、秋に収穫する穀物。
これは天の時に合うからこそ

もっとみる