向かない映画

私は映画好きだし、現実理解するのに映画を使ってる有様だけど、世間の皆が大好きだと言った映画に限って何故かハマらなかった…というのがあるの。

一番最初にそれを実感した映画は「めぐりあう時間たち」。大昔に当時の彼氏と見に行って、私はサッパリ分からなかったが、彼はものすごく感動してた。彼から説明されてから、相当考えて十年くらい経ってようやく私なりに確信に至ったの。あーこれは好きだわって。まああれは、単純に私の文化リテラシーの低さと、人生経験の浅さのせいだったんだけども。

さて、最早ゴッサムシティみたいになってるツイッター界で、皆が絶賛する映画のことを読むと色々考える。私ねー、映画評書かせてもらうようになってから、ホントに恐れていることがあってね…観に行った映画に全く乗れなかった場合、何書いたらいいのか分かんない!というものよ。

幸いにして私に書いて欲しい人がさほどいないのでここで好き勝手書けてるんだけど、二度だけ試写会で観てから書くことが決まってた映画があるの。台湾映画「52ヘルツのラブソング」と、「ロケットマン」。観終わってホッとした。あーこれは私は繋がれたわ!と。言葉が頭の中をグルグルしてくれるのを手で起こすだけだからね。

最近ダメだったヒット作ランキングを書くわよ?人間性疑われるかもしれないけど。

バジュランギおじさんと小さな迷子

これねー、いい映画だと頭で認識しつつ、涙が一滴も出なかったの。無駄なシーンもなく面白く進んでいくし、キャストの演技もいいしね。でもラストシーンで、後一歩!のところで何かを超えなかった!だから同作について書くこともほとんど無い。私って心が無いのかしら…

シン・ゴジラ

これは何度か書いたけど、繋がらなすぎて、却って書きたいことが出ていた作品。庵野監督のアニメは「不思議の海のナディア」とか最高だったのに、エヴァンジェリオンがイマイチなの私…多分ね、自分に近いところを通って遠くまで行ってしまうアニメだから。そこまで自意識でがんじがらめかよ…ってさ。あれはそこを俯瞰してるアニメであって、決してそこに耽溺する話ではないのだが、受け手は痛すぎる人には痛みとしてやってくるからね。でも、平成期に極端に発達した、日本的な、他人のことは分からない、という問題をよく描いた。その後の日本社会は、他人は分からないから触らないでおこう、の方に行った感じがする。でもそれって結局、他人と共感しあえて当然という距離の近さ、我慢をベースにした監視欲の強さがあるからなんだよね。日本人は孤独だから繋がりたい、という境地はあんまり馴染みが無い。孤独だからかまってよ!に行ってしまうの。

話が逸れた、シン・ゴジラは、「たけみさんはすでに時代遅れで、今後の日本では居場所ないんだなぁ」とうっすら予感した映画。それ思ったの私だけではないと思うんだけど、あれにノレた人達で日本を大いに盛り上げていってくださったらいいと思う。

ジョーカー

これはもう書いたけど、書き始めたらまあまあ色んなこと考えてた。ノレなかったことで、却ってヒーロー映画の中のヒーローとは何か?と考える材料にはなったかな。「自分もアーサーかもしれない」とか考える人は大丈夫よ!「自分はブルースだ」と思っちゃう人が現実ではヤバいのよ。何回も言ってるけど、イスラム国は、どっちかというとそっち側の人達のパワー結集してるからね!

シェイプオブウォーター

今ちょうどボーダーラインにある作品。絵は好きだと思うのよ、でもそれだったら「ララ・ランド」と「パディントン2」で充分な気がするの…いくつか問題があって、反トランプ的な意味づけの中であの作品が持ち上げられたこと。そもそもデルトロ兄貴は前からあの映画をやりたかったと聞いたけど、何で今?という感じがしてしまう。今じゃなくてオバマの頃にやった方がまだしも新鮮味があったのでは?という気がしてしまうのよ。そしてヒットしてオスカーまでとった。私もさ、パヨクリハビリやり過ぎて、あの手のテーマに対するアレルギー反応があるのよ。バジュランギおじさんに深みを見出せなかったのもそのせいだな!損してるわ私w素直に

これいい!超泣いた!

とか最速で言える方が売れるわよ!!!そうなりたかった。研究者としてもあかんかった理由はそれだともと思ってる。私は頭の回転速度がやや遅いから、じっくり考えないとダメ。すごく時間かけて数年後に

あっ!これだ!

となる場合の方が、意味のあること書ける気がする。そう願いつつ、外すこともありつつ恐れずに書き散らしたい。でも書くのって怖いよ…

あとね、なぜか二回レンタルしたのに二回とも寝てしまったのが、イタリア映画「息子の部屋」。絶対好きそうな感じしたのに何故!?!!

一番いいのはね、なーんとなく鼻くそほじりながら屁ぇこいて見始めたら段々引き込まれる、とか、あるセリフで電撃が走るようなそういう映画体験なの。最近あんまりないけど、そうね、今年劇場で見た映画の中で一番キたのは「レゴムービー2」だったね。「アス」もまあまあかな。あ、今思い出したけど「ミスターガラス」はぶっ刺さった。また見てもいい。でもシャマラン映画に繋がり始めると、やっぱり行先はテロリストのような気がしてたけみさんの人生が心配。今年は映画館にあんまり行けなくなったのもあるけどね…DVD部門では「ザ・マミー」がダントツによかった。旧作では木下恵介映画の全作品が素晴らしかった。あれは何回でも観たい。今年の映画があんまりキてないのは、昨年の「バーフバリ」に始まり「ヘレディタリー」「来る。」を超える映画に出会えなかったせいかもな。

今年の映画のテーマは木下恵介映画だったけど、日本の昭和に学ぶ運動を続けながら、また繋がれる映画を待つわ。私待つわ。いつまでも待つわ…とか言ってたら、「ジュディ」が来るわよ…!!「シカゴ」以来のレネーゼルウィガー(彼女の名前の日本語表記揺れ過ぎで困るわ)姉様の顔真似したい映画がやって来るわよ!!!あれね、絶対映画評を書きたい。私ほどの勢いでレネーゼルウィガー姉様のことを書けるゲイの寝言売りはいないわよ!!!!!!!本人来たら、私、英語でインタビューするつもりなんだけど、どの線までのことなら聞いていいのか、調査しなきゃね。ファッションのことは褒めやすいの、彼女は外した事ないから。インタビューしながら彼女の真似をしそうで、私が怖い。「悪魔のいけにえ」ご出演の頃の話とかはダメよねw

はっ…「ジュディ」もどこで盛り上がったらいいか分かんなかったらどうしよう…落とし穴がここに…ゴゴゴゴゴゴ

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