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『シンプルの正体』

→ こだわり抜いたシンプルの魅力を知りたい人へ
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(はじめに より)⠀

デザインの国オランダを代表する絵本作家で⠀
グラフィック・デザイナーのディック・ブルーナ。

本書では、⠀
ブルーナが約60年のあいだに手がけた
デザインワークを、⠀
色、線、形などの表現の特徴で分類し
構成しています。⠀
鮮やかな「足し算と引き算」が生み出す、⠀
ブルーナの「シンプルの正体」にせまる試みです。⠀
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ブルーナの作品は⠀
ミッフィー(うさこちゃん)しか
知りませんでしたが,この本を読んで⠀
ペーパーバックやポスターのデザインが好きになり
かなりファンになりました!⠀
部屋に飾りたいと思っています✨

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内容紹介⠀
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デザインの国オランダを代表する絵本作家で⠀
グラフィック・デザイナーのディック・ブルーナ。⠀
明快な色や形を特徴とする作品は、⠀
よく「究極のシンプル」と評されます。⠀
ではブルーナならではの「シンプルさ」とは⠀
一体なんなのでしょうか?⠀


*⠀
「絵を描くことは、記憶のようなものです。⠀
 今、それを見ていなくても、⠀
 過去にものをどのように見ていたか⠀
 ということのなのですから」


*⠀
膨大なデザインワークでいつも心がけていたのは、⠀「短時間で見る人の心をとらえること」でした。⠀
色面だけで構成するなど
色を効果的に使う「おしゃべりな色」、⠀
要素をそぎ落とした「大胆な省略」、⠀
やや太めで強い「ユーモラスな線」、⠀
同じキャラクターやモチーフの
「リズミカルな反復」⠀
といった表現を駆使しました。⠀
その根底には
ブルーナ独自のシンプルさがありました。⠀



*⠀
「切ったり塗ったり描いたり、⠀
 文字を主役にしてみたり。⠀
 さまざまなジャンルの本を相手に、⠀
 わたしはすべてを試してみました。」⠀


*⠀
「ブラック・ベアをつくるのに、⠀
 紙をちぎっているのがわかりますか?⠀
 子熊の、あの毛の感触を表現するために」⠀


*⠀
「フェルナン・レジェが⠀
 "使う色を少なくすればするほど、⠀
 その色をさがすのがむずかしくなる"⠀
 と言っていたことを
 よく不思議に思ったものです。⠀
 今、それが本当だな
 と言うことがわかりました。」⠀

*⠀
ひとつの画面に同じモチーフを連続して配置し、⠀
楽しげな雰囲気を出すのも
ブルーナの得意な手法でした。⠀


*⠀
ブルーナの絵本づくりで最も知られているのは、⠀
決められた6色しか使わないルール
ではないでしょうか。⠀

赤、青、緑、黄、グレー、茶の6色は⠀
「ブルーナ・カラー」と呼ばれています。⠀


*⠀
ゆっくりと、筆で点を重ねるように描き出す線は、⠀
自分の気持ちをそのまま紙に写した結果だと
ブルーナは言います。⠀


*⠀
たった1枚の絵を完成させるのに、⠀
ときには100枚以上のスケッチを描き、⠀
試行錯誤を重ねて絵本はうみだされるのです。⠀


*⠀
絵本をつくるときにも、⠀
つねにデザインを意識しています。⠀
ミッフィーを、⠀
あるべき場所にぴたりと位置づけるには、⠀
とても注意深くなくてはいけません。⠀
彼女をとりまく空白は、⠀
彼女と同じくらい重要です。⠀


*⠀
「わたしの線は、⠀
 いつもすこし震えています。⠀
 まるで心臓の鼓動のように。⠀
 震える線は⠀
 わたしの個性なのです。」⠀


*⠀
ブルーナの絵本は、⠀
言葉を覚える前の
幼い子どもたちに向けられています。⠀


*⠀
絵本に登場する動物や人、植物や道具などの形は、
丸、三角、四角を基本とした⠀
単純な形の組み合わせでつくられています。⠀

それは、⠀
小さな子どもたちが
自由に空想を巡らせやすいように、⠀
モチーフを簡略化しているためです。⠀


*⠀
「ぼくがシンプルを追い求めるのは、⠀
 デザイン的な美しさということだけでなく、⠀
 そこにイマジネーションの余地を残したいから
 なのです。」⠀

*⠀
むだなものを
ぎりぎりまでそぎ落としていくのです。⠀

そぎ落とすプロセスを経ることで、⠀
わずかなミスが欠点として浮かび上がってくると⠀
ブルーナは考えました。⠀


*⠀
ブルーナは、⠀
親が子どもに⠀
絵本を読み聞かせるということを念頭におき、⠀
文章を考えました。⠀


*⠀
物語づくりは、⠀
まず物語のアイデアを練るところからはじめます。⠀
そして⠀
物語に沿って12枚の絵を描いた後、⠀
言葉のメモをつくります。⠀
それを声に出して朗読しながら、⠀
1ページに4行の、韻を踏んだ文章を練りあげます。⠀
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ブルーナの⠀
ぎりぎりまでそぎ落としたシンプルなデザインに興味がある方、⠀
パラパラとページをめくるだけでも楽しいので⠀
おすすめです😊⠀