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本紹介『老人と海』アーネスト・ヘミングウェイ⠀ 訳 小川高義

→ 考えながら読む本を探している人へ⠀

映画『イコライザー』の⠀
主人公・マッコール(デンゼル・ワシントン)が⠀
亡くなった妻から勧められた⠀
世界文学の⠀
”読むべき100冊”の一冊として登場しました!

本の内容に関するやりとりが印象的だったので⠀
この本を読みました📚⠀

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老人・サンチャゴが一人,海へ出て漁を行う.
そこにかかった巨大なカジキマグロ.
2日間のカジキとの闘い,そして帰路.
自身が経験した時間の先に老人は何を思うのか.

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物語はとても単純で⠀
老人が一人海に出て⠀
巨大なカジキマグロとの死闘の末⠀
帰ってくるまでのお話です.⠀

しかし⠀
単純なお話の中に⠀
自分で考える余白が多くある作品だと思いました😌

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内容紹介⠀
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老人は一人で小舟に乗ってメキシコ湾流へ漁に出る。⠀⠀

*⠀
老人も近在の人間を疑いはしないが、⠀
手鉤や銛を置きっぱなしにするのは、⠀
おかしな出来心を誘うだけだと思っている。⠀

*⠀
老人にとって海とは「ラ・マール」だった。⠀
スペイン語で海を愛して言えばそうなる。⠀

海を愛しながら海の悪口を言うこともあるが、⠀
それでも海を女に見立てて言っている。⠀

*⠀
しかし老人は海とは女のようなものだと思っていた。⠀
大きな好意を寄せてくれるのかくれないのかどっちかだ。⠀
もし海が荒っぽいことや、⠀
ひねくれたことをするとしたら、⠀
女だからとしか思えない。⠀
やっぱり月の影響かもしれない、と老人は思った。⠀

*⠀
まずは正確を期していたい。⠀
それでこそ、いつ運が来てもいい。⠀

*⠀
「やつを引っかけたのは正午だが、⠀
 まだ姿を見てもいない」⠀

*⠀
「あの子がいたらな」⠀

*⠀
また声に出した。⠀
「あの子がいたらな」⠀

*⠀
「おい」⠀
そっと魚に言ってやる。⠀
「おれは死ぬまで付き合うぞ」⠀

*⠀
「なあ、小せえの、休んでいけよ。⠀
 それからまた飛んでって、やるだけやってみろ。⠀
 人間も鳥も魚もそうするんだ」⠀

*⠀
遠くに目をやると、⠀
この海に一人きりだとつくづく思った。⠀
だが暗い深みにプリズムのような色が見える。⠀

前方にはロープが張りつめ、⠀
静かな海にも不思議なうねりがある。⠀
貿易風から生じる雲がむくむくと立ち上がる。⠀

はるか前方にカモの一群が飛んで、⠀
海面の上空に鳥影を刻み、⠀
ぼやけたと思うとまた刻む。⠀
なるほど海に孤独というものはないらしい。⠀

*⠀
たいした魚だ。⠀
よくわからせておかねばならない。⠀
うっかり自信をつけさせてはいけない。⠀
突っ走ればどうにかなると思わせてもいけない。⠀

おれが魚だったら、⠀
ここを勝負どころにして一暴れしてやるのだが、⠀
やはり魚は魚だ。⠀

人間よりも上品で強力だが、⠀
殺す側の人間ほどの知恵はない。⠀

*⠀
毎回が新しい回なのだ。⠀
いまの一回にあっては過去のことを考えない。⠀

*⠀
「だが、人間、負けるようにはできてねえ。⠀
 ぶちのめされたって負けることはねえ」⠀

*⠀
あきらめるのは愚かしい。⠀
罪なことでもある。⠀

*⠀
「早くよくなってくれないと困るよ。⠀
 まだまだ教わることはあって、⠀
 何でも教えて欲しいんだからね。⠀
 どのくらい大変だった?」⠀

「すごかったぜ」⠀

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概要だけ知った状態で読んだのですが⠀
実際に読んでみると
全くイメージとは違いました.⠀

老人・サンチャゴの
自分と向き合い,カジキと闘う時間の⠀
長さと重さをたくさん感じました⏳⠀

サンチャゴはなぜカジキを諦めなかったのか…⠀

なぜ少年のことを何度も思い出したのか…⠀

帰ってきた老人を見て,少年は何を感じたのか…⠀

答えが明記されているものではないですが⠀
たくさんの考え方ができる⠀
大きな問いをくれる本でした😆⠀

タイトルも⠀
『老人と海』⠀
魚ではなく"海"なのも⠀
私の好きなポイントです✨⠀