上田洋子さん「2023年度 日本ロシア文学会大賞 受賞のことば」の紹介と、それを読んで思ったこと。

ゲンロン社長の上田洋子さん。

日本ロシア文学会大賞を受賞しました。

ゲンロンのコンテンツに学んでいる身として、そして直接面識もある知人としてとても嬉しく思います。

ロシア文学者として、そしてゲンロンの事業でチェルノブイリを訪れた者として、両方の文化や人に触れたという複雑な立場からの言葉が、語られています。

ロシア、ウクライナ戦争が長期化する中、様々な立場が存在するという前提の複雑な議論は市民権を持てず、友敵に単純化する世界が広がりました。そのうちにまた新しい戦争が始まってしまい、もはや戦争がある事日常化してしまいました。

暴力にさらされる人々に深く同調しつつも、事の複雑さを考えると、答えを見つけられずうまく表現することが出来なくなりました。

日本はそんな戦争に直接は巻き込まれていません。でも地球で繋がった各地の紛争と他人事にするわけにもいきません。

上田洋子さんは誰よりもロシア、ウクライナの戦争に心を痛めたことと思います。そんな複雑な上田さんが、日本ロシア文学会大賞を受賞した意味を考えたい。

この受賞のことばは、上田さんの複雑さを物語っています。そして逡巡しながら紡いだ言葉は、複雑さに迷う今だからこそ読むべきテキストだと思います。まさに上田さんしか語れない言葉があります。

僕が長々書いてなんですが、ぜひリンク先の受賞のことばを読んでみて下さい。

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