2023年5月8日(月)

店休日。
午前中は月2回の要町レッスン。
1時間のレクリエーション歌唱指導は、なにげに自分の音楽表現に役に立っている。人に表現について教えるという事は面白くもあり、怖くもある。

帰宅後はのんびり。先週まではライブに向けた準備があったのでスケジュールがカツカツだったけど、それも終わったのでなるべく体を解して過ごした。
今さらながら竹倉史人「土偶を読む」を読んでいる。最近「土偶を読むを読む」という反論本が発売され話題になっている。後者の本は読んでいないのでなんともいえないけど、「土偶を読む」は推理小説のように、解明されていく土偶の真実(とあえて書いてみた)にハラハラドキドキする構成になっていて、読み物としてとても面白い。
当初から考古学業界から総スカン食らったという話も聞いた事あるが、反論も本によってされるというのは良いなと思う。その方が正当。今のところ反論本を読んでいないので、竹倉説は僕の中ではかなりホット。

U-NEXTのオススメに「パンダコパンダ」が出てきたので観た。高畑勲、宮崎駿コンビの作品ということで昔から知っていたものの、観るのは初めて。日中国交正常化を記念してパンダを送られた時期に作られた短編なんだけど、かなり変な作品だった。よくトトロの原型と言われているが、物語自体はトトロとは違って擬似家族もの。動物園を抜け出たパンダの父子が両親のいない少女ミミ子の家にあらわれて家族になる話。お父さんがいないミミ子はパパパンダを存在しなかった「父」として捉えつつ、コパンダに対しては「ママ」として振る舞う。映画自体はドタバタ喜劇でジブリの原型といえる動きの良いアニメーション作品。ミミ子がコパンダを助けるために川に飛び込みダムで間一髪になるシーンなんか、水流の中でミミ子の右手が流されないように川底を掴んでいる作画はかなりの出来だと思う。物語の整合性なんてない。少年のゴッコ遊び(チャンバラなど)は作品などから起草されてやるものだが、これは逆に少女のママゴトから着想して作られた映画と言える。少女の遊びの想像力は常に母との生活の中にあり、それを捉えたという意味では凄い作品だと思った。と、同時に少女がやたらに自立したものとして描かれる中、逆立ちしてパンツが見える表現も多用され、やはり宮さんはやべぇな、と…。まあ、ね(笑)

夕方食品の買い物に出かけてしばらく散歩した。ツイキャスを接続して雑談をしながら歩いた。誰に向けてというのは特になく、自分の思考を発話によって確認する作業のようなもので、なにげに毎日やってる。今日は自分の活動について話した。音楽活動についてはライブ活動を制限しようと思ってるんだけど、その理由について語った記憶がある。

軽い夕食後眠くなってしばらく睡眠。さっき起きてお風呂に入り、これからまた寝る。

東浩紀さんが52歳になったということ。東さんおめでとうございます。「観光客の哲学」「訂正可能性の哲学」の二冊楽しみにしています。楽しみにしているどころか、その二冊を待っているからこそ生きていけるという感覚すらある。ぼくにとって東浩紀はそういう作家なんだ。
誕生日はいつもめでたい。「おめでとう」と「おめでとう」の間を生き抜いた奇跡への感謝。だから誕生日はめでたい。五月末にはぼくもひとつ歳をとるんだけど、最近少し疲れが取れない。でも粛々と生きる。

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