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東京の中心で一人経営者の熱い想いを仲間と中小企業診断士が受け止めた夜
ここ数年、一人経営者からの相談を受けるようになりました。
それには、いくつか理由があるでしょうが、きっかけはやはり、減り切らない“アイツら”じゃないかと。
アイツらだけが理由ではないけれど、アイツらがきっかけとなって、いろいろな綻びが隠れきれなくなって出現し、経営がうまくいかない。
そんな時、「誰かに話を聞いてもらいたい!」となると、相手は誰か。
自分の弱い部分を見せるわけですから、話す相手は信用・信頼できる人ということになるのではないでしょうか。
本当であれば、“経営面での街のお医者様”的な役割である私たち中小企業診断士が、その“話す相手(信用・信頼できる人)”でありたいところです。
ただ、実際のところ、私の周りを見ていると、自分の弱い部分を見せても大丈夫な話す相手(信用・信頼できる人)は、相手も一人経営者であるケースが多いように感じます。
業界は少し異なるかもしれないけれど、一人経営者どうしだからこそ、相手の悩みも理解できるし、やらなきゃいけないことも理解できる。
それに、その悩みを打ち明けた人が、その悩み(愚痴が混ざることも多いけれど)を単純に聞いてほしいだけなのか、聞いてくれた上で助言も欲しいのかというところは、普段から良い距離感での関係性が構築できている一人経営者どうしだからこそ、間違えづらいのかなとも感じます。
※こういうケースは頻繁に聞きますし……。
「中小企業診断士って正しいことをズバッと言う人、多いじゃない? それが大事な時もあるんだけど、そうじゃない時に言われると“違うんだよなぁ”って。話聞いてる?って。中小企業診断士が嫌いになるんだよね」
— 武井綾子[中小企業診断士] (@takei_ayako) January 16, 2022
これ、経営者界隈から定期的に言われるのですが、この週末は多かった💦
コミュ力大事📣
なぜ、こんな話を書いたかというと、先日、こんなことがあったからなのです。
※本人たちの希望した部分については少し事実ではないことを書きましたが、98%くらいはリアル話です。
◆ 今回の話の中心はYさん
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地元の小学校と連携して飲食店で働くという“お仕事体験”を地元の子ども達にも提供している飲食店の経営者さんです。
2人の子持ちでほぼワンオペな生活をしながら経営をしているYさんを、私は本当に尊敬しています。
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私も知っている食品卸の経営者Kさんから、めずらしくLINEではなく電話がかかってきて。
何が起きたのかと思って電話を出ていると、飲食店を経営するAさんの店でYさんが「自分は武井さんに聞きたいことがあるんだ!」といって大暴れしている、とのこと。
とても大暴れするキャラには見えないYさんが大暴れしているのは大事件だと思い、慌ててAさんの店に行くと……。
あれ? 大暴れしてない。
なんなら、大人しく待ってるじゃないか。
どうやら、私がAさんの店に行く間に、一人経営者仲間たちが手を変え品を変えてYさんの話を聞いていたことで、少し落ち着いたということでした。
で、Yさんが私に聞きたかったこととは何かというと……
◆ 良い店ってどんな店?
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いつもは私にド直球の質問をしてこないYさんが、お酒が少し入っているとは言え、ド直球の質問をしてきた。
これは何かありそうだと思い、私が思う良い店とは……みたいな話をしました。
<この話を深堀すると長くなりそうなので割愛します>
するとどうでしょう、普段は涙を見せないYさんが大号泣し始めたのです。
普段からこまめに話をしてくれるネタの中からは、Yさんが大号泣するネタを感じ取れなかった私は、ここでヒアリング開始。
「どした? 何があった?」
すると、ポツポツと話をし始めたのです。
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確定申告の時期になると、普段分かっていそうで無視していた数字と向き合わないといけなくて、つらい。
先日断られたメーカーとのコラボレーションの件は、武井含め周りからもいろいろと前向きなアドバイスを貰えていたけれど、やっぱり悔しさが残ってる。
武井を含め数人にしか言わずに出場したコンテストの結果がイマイチだったことも、武井含め周りからもいろいろと前向きなアドバイスを貰えていたけれど、やっぱり悔しさが残ってる。
そう。日々のことがあるから、一旦自分で自分を納得させようとしたいろいろなものが、確定申告がトリガーになって、フツフツと蘇ってきてしまったのです。
◆ その時に必要なものは何?
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私が取った行動は、Yさんの雰囲気も総合すると、アドバイスではなく「そうか、辛い気持ち、消化できてなかったんだね。気づいてあげられなくてごめんね」といって背中をさすること。
アドバイスは不要だと考えました。
この時のYさんに必要だったことは、解決策ではなく、気持ちを吐き出せる安心安全な場だったのではないかと感じられたからです。
実際、その場にいた一人経営者たちも同じ行動を取っていました。
どうしても、悩みに対して改善策を提示したくなる人が一定数いますが、この時のYさんには、このコミュニケーションが多分正解だったのです。
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なぜ、多分正解だったかと思えたかというと、タクシーに協力してもらってYさんを家に運んだ翌日、Yさんの店に行ってYさんの表情を見たら、いつも以上に明るかったから。
話を聞くと「先生やいつものメンバーには迷惑をかけたけれど、なんだかスッキリした!」とのこと。
桜の時期に向けたイベントの相談も前向きにできましたし。
今のところ、Yさんは前を向いています。
◆ 資格保有者である前に
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今回の件を通じて改めて感じたのは、私たち中小企業診断士は、資格保有者である前に一人の人間として信用・信頼してもらえているかという点が大事だということです。
どうしても、実績が欲しいと、その欲が前に出がちですが、結局のところ、一人の人間として信用・信頼してもらえなければ実績には繋がらない。
実績が欲しいなら、まずは相手から信用・信頼してもらえるような活動をすること。
ほんと、これに尽きるなぁと感じます。
日々の忙しさを言い訳に不義理をしてしまい、信用・信頼の度数が下がっているであろう私にとっても、「しっかりしなければ」と気合を入れなおすことができた、そんな出来事でした。
あ、こちらは不義理しないよう、しっかり準備しています。
既に多くの中小企業診断士の皆様に申し込んでいただいているようです。良い理論政策更新研修になるよう、頑張ります!
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Yさんをタクシーに乗せる時のあの様子、なんだかトレンディードラマのワンシーンのようで素敵だったなぁ。。。
あまりにも美しい光景だったので動画に撮っておきたかったけれど、それはせず。
そっと私の心の中に仕舞っておきます。
頂いたサポートは中小企業支援・創業者支援に繋がるような使い方をさせて頂きます。また、サポートを使わせて頂いた際には記事として内容を書かせて頂きます。