【滋賀レイクス】山形ワイヴァンズ戦に向けて予習・復習をする話【カムバック】


〇はじめに


 前節、ベルテックス静岡戦を2連勝で終え、連敗を脱した滋賀レイクス。ここから再び1つずつ勝ちをつかんで、プレーオフに向けて戦っていきたいですね。


 静岡戦では長期離脱をしていたジャスティン・バーレル選手、柏倉哲平選手の両名が復帰。元気な姿を見ることが出来て本当に良かったと思います。


 来週からは日本代表に川真田紘也選手が招集され、不在となってしまうこともありますので、このタイミングで復帰することが出来たのも大きいのではないでしょうか。


 さて、そんなレイクスの次節の対戦相手は山形ワイヴァンズ。12月上旬以来、2か月ぶりくらいの再戦です。


 今回はそんな山形ワイヴァンズについて見てみましょう。過去記事がありますので、載せておきます。お時間があれば、ぜひ。




〇今シーズンの山形ワイヴァンズ



 まずは現在の山形ワイヴァンズについて見ていきましょう。山形は現在20勝19敗。東地区4位のチームです。


 直近の対戦に目を向けてみると、2月はバンビシャス奈良に連勝をするも、前節は東地区首位のアルティーリ千葉に連敗となり、勝率は五分五分になります。



 スタッツについては「前回対戦前(2023年11月まで)」と「シーズン平均」とで分けてまとめています。


 また、いつも通り山形・対戦相手の目線で分けてシーズン全体のスタッツをまとめています。表は以下の通りです。ここまで定型文ですね、これは。


 



 まずは、過去記事(11月末時点)で、ぼくはこのようにまとめていたようです。一部抜粋して紹介いたします。


【前回対戦前に考えた山形の特徴】
特徴として、スリーポイントに非常に力を入れている
  
3P試投数がB2リーグトップの本数(32.4本)
  ・試投数を増やしても成功率を上げている。
  ・全体的にどのエリアも3Pの成功率が高め
ターンオーバーの少なさも山形の長所
フリースローの本数、リバウンド、ブロックで苦戦傾向


【対戦相手目線での山形戦での特徴】
 ・全体的にハイスコアゲームの傾向がある
 ・2Pシュートを比較的高確率で決めることが出来ている
 ・一方、スリーポイント試投数はそこまで多くならない
 ・リバウンドが多く取れる傾向にある
 ・ターンオーバーが少ないが、アシストも少なめになる

11月末にはこんな風にまとめていたようです


 過去記事時点での内容を踏まえた上で、今回改めて12~2月までのスタッツを含めてまとめてみましたが、大まかな傾向としては変わっていないのかなと感じました。


 ざっくり言えば、スリーポイントでの攻撃に力を入れていて、ターンオーバーが少ないチームですね。


 ぼくが生意気にも前回対戦前に苦戦傾向と書いた、フリースローやブロックも上昇傾向にあります。


 対戦相手とのFG試投数等を考えれば、全体的にペースが速めな試合を行い、その中でシュート成功率を高く決めています。山形はスリーポイントを、対戦相手はインサイドでのシュートを多く、高確率に決めているようです。





〇時期別に見る山形ワイヴァンズ



 ここからは時期別に今シーズンの山形ワイヴァンズを見ていきましょう。前回対戦までと、前回対戦以降に分けてまとめています。


 今回は前回対戦以降の内容に注目して見ていこうと思います。前回対戦までの内容については、過去記事をご参照ください。


 そして、前回対戦を振り返りたい方のために、レイクスのゲームレポートを載せておきますね。ハイライトもあるので、ぜひ。





 ここからはいつも通り、山形・対戦相手の時期別のスタッツをまとめてみました。



 前回対戦以降、山形ワイヴァンズの成績は12勝8敗8敗のうち、4敗はアルティーリ千葉、2敗は熊本ヴォルターズとリーグトップチームとの試合によるものです。


 その一方、この2か月ほどの間に、山形は見事な10連勝を上げています。その中には、西地区上位のライジングゼファー福岡に2連勝もあげており、実力があることがわかりますね。


 最近の山形の試合の特徴としては、シュート確率が山形・対戦相手ともに上がった結果、互いの得点が上がるハイスコアなゲームとなっています。


 山形のディフェンスでは、3Pを打たせないように取り組んでいるようですね。対戦相手の3Pの試投数自体が少なくなっています。また、山形のブロック・対戦相手のターンオーバーが増えていることも目立っていますね。



 ですが、何よりもこの2か月で山形の数値が良くなっているのはリバウンドのところでしょう。


 レイクスとの前回の対戦まででは、対戦相手に1試合平均で8.8本リードを許していたリバウンドを、最近は3.6本まで差を縮めています


 山形のリバウンドの本数自体は大きく変わっていませんが、それについては互いのシュートが高確率で決まっているため、リバウンドの本数自体が少なくなっていることも要因の1つかもしれないですね。



〇個人的な注目点



〇山形はコーナースリーが得意


 最後に、個人的な注目点をご紹介させていただきます。


 今回は「コーナースリー」に注目したいと思います。


 コーナースリーについては、眞庭城聖選手のハイライトがすごく見やすかったので、載せておきますね。山形ワイヴァンズから来てくださった、田原隆徳選手から眞庭城聖選手の2人によるラインでしたしね。





 さて、これがコーナースリーなわけなのですが、山形はコーナースリーが非常に得意なチームです。


 公式HPから山形ワイヴァンズのシュートチャートを見てみましょう。



公式HPより:山形のシュートチャート



 こうやって見ると、山形はどちらのコーナーからも40%以上の確率でスリーポイントを決めていますねちなみにレイクスは数字上で見てみると、コーナースリーはあまり得意ではないのかもしれません・・・。



公式HPより:レイクスのシュートチャート


 と、シュート確率を紹介するだけではあれなので、もう少しだけきちんと調べてみましょう。



〇レイクスの勝敗とコーナースリー



 ここからは、完全に滋賀レイクス自身の分析となります。普段はあまりやらないんですけどね。


 今シーズンの滋賀レイクスの全試合における、レイクスと対戦相手のコーナースリーについて調べてみました。

レイクスの試合でのコーナースリーの確率まとめ、山形戦だから対戦相手はむらさき



 シーズン全体で見ても、レイクスと対戦相手ではコーナースリーの本数と成功率に差があることがわかりますね


 試投数で約1本、成功率で約6%の差があることがわかります。レイクスと試合での、対戦相手の平均が38.3%という事なので、山形はそれ以上にコーナースリーが上手なチームだと言えます。



 ちなみに、ぼくのレイクスの初記事で昨シーズンのコーナースリーについて調べていましたが、ちょうど今と同じくらいの時期で対戦相手のコーナースリーの確率が約40.4%だったようです・・・。


 今読み返してみると、結構文体も違うし、かるーく書いていることがわかりますね。なお、記事作成には当時1か月半かかりました・・・筆が遅い・・・。



 話がそれてしまいましたね。元に戻しましょう。



 もしかすると、レイクスの勝敗には右コーナーのスリーポイントが重要になるかもしれません。先ほどの表をもう一度見てみましょう。


レイクスの試合でのコーナースリーの確率まとめ、山形戦だから対戦相手はむらさき



 負けてしまった試合では、レイクスはコーナースリーの成功率が左右どちらも下がっていました


 ですが、対戦相手の確率を見てみると、右のコーナースリーの本数・確率に大きな差が出ているんですよね。ちなみに、左サイドは勝敗に関わらず、あんまり変わっていませんね。不思議です。



 もちろん、コーナースリーだけでバスケをするわけではありません。ですが、試合を見るときに注目してみてもらうと良いかもしれないですね。


 右コーナーに近い席に座るレイクスブースターのみなさまは、対戦相手のシューターに念を送りましょう。紳士的に、念だけですよ。



〇山形の注目選手


 ここまでの内容を踏まえて、山形ワイヴァンズの選手を2名紹介させてください。今回はコーナースリーという観点から、特に驚異となりそうな選手をピックアップさせていただきました。



 1人目は工藤貴哉選手(SG/SF)です。


 23歳の工藤選手は今シーズン全試合に出場している選手で、今シーズンの3P成功率は42.5%と非常に高確率です。


 そして、その確率がコーナースリーになるとさらに上がってきます。左右合わせて52.1%の成功率となります。



 B2リーグのスリーポイント成功数が多い上位50選手を見てみたところ、工藤選手がコーナースリーを最も多く、25本を決めている選手でした。


 また確率も非常に高く、ライジングゼファー福岡の谷口光貴選手(53.8%:39本中21本成功)アルティーリ千葉の大塚裕土選手(53.6%:41本中22本成功)に次ぐ高さでした。


 大学でもシューターとして結果を残し、今シーズンがルーキーシーズンとなる工藤選手はすでにB2で有数のシューターとして力を発揮しています。今後が非常に楽しみな選手ですね。


 昨シーズンのハイライトがありましたので、載せておきますね。





 そして2人目がマイケル・フィンケ選手(C/PF)です。




 今シーズンよりBリーグにやってきたフィンケ選手。こちらも全試合に出場。主にベンチから活躍する選手ですね。今シーズンは平均12.0得点は個人38位という成績です。


 そんなフィンケ選手の最も特徴的なところは、208㎝のセンターでありながら、39.6%という高い確率でスリーポイントが打てるところではないでしょうか。コーナースリーでも左右合わせて48.6%の高い成功率を誇ります。



 ビッグマンがスリーポイントを打てると、必然的にマークするビッグマンも外までディフェンスに行かないといけないですからね。



 他の選手が広々としたスペースのあるインサイドに切り込むことも出来るでしょうから、フィンケ選手個人での得点力はもちろんのこと、他の選手を活かすという意味でも効果の大きな選手だと言えるでしょう。




〇まとめ


・山形は3Pが強力、3Pのディフェンス意識も高そう
・リバウンドも以前より大幅に良くなっていそう
・コーナースリーが高確率、特に右コーナーは要注意?
・工藤貴哉選手、マイケル・フィンケ選手に注目


 今度の滋賀レイクスの対戦相手である山形ワイヴァンズ戦はアウェーでの試合となり、田原隆徳選手・眞庭城聖選手にとっては凱旋試合ですね。


 また、柏倉哲平キャプテンも山形出身という事で、地元に凱旋と言えるでしょう。レイクスの選手たちにとっても縁の多い遠征になりそうですね。


 ジャスティン・バーレル選手、柏倉選手の復帰で、レイクスにいい流れが戻ってきています。


 さらにいい形で今後戦っていけるように、凱旋組の選手のみなさまには今度の試合で山形のみなさまにお元気な姿を見せるとともに、試合での活躍が見られることを願っています。


 今週もがんばれ、レイクス。


 おわりです!


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