BTS(防弾少年団)の沼に落ちたのは、週刊文春の下ネタのせい。


私がK-POPを好きになったきっかけ

2020年。メンバーの一人のJINが兵役に行くであろうことを見越してなのか、ワールドワイドに認められたからか、最近ARMYの増加率がすさまじいことになっている(私調べ)。2016年から防弾少年団の沼にどっぷりはまっている身として、少しでも興味を持ってくれた予備軍の方に、この蟻地獄への布教活動をすぐにできるようNOTEにまとめておこうと思う。

まずはBTSの紹介ではなく個人的な話になるが、私がBTSおよび、K-POPが好きになったきっかけを話そうと思う。私は2008年頃から、K-POPが好きだ(なのに韓国語はしゃべれない)。

最初に好きになったのは、東方神起(SMエンターテインメント)である。彼らの作り出すハーモニー、音楽、ダンス、そしてくそダサいプロデュース&日本へのローカライズ戦略で辛酸をなめまくりながら、上り詰めていく姿すべてが好きだった。

その後、BIGBANG(YGエンターテインメント)にはまって、ダンス、歌声、曲、三方良しの、HIPHOPなK-POPの世界に面白さを感じるようになった。

そして2013年。BIGBANGの兵役を前にして、YGは弟グループを生むための「WHO IS  NEXT」というオーディション番組を放映した。

YG大好き人間には、防弾少年団が二番煎じに見えた




YG好き、KPOPファンとしてはたまらん仕上がりで、これも面白いのでぜひ見てほしいのだが…。“2013年”といえば、、、そう。防弾少年団のデビュー年である。

当時、YGにお熱だった私は、彼らのことをドスルーしていたのである。そして、2015年頃に防弾少年団のことを好きになるチャンスが訪れた。それは、習い事の先生、韓国ドラマ好き女性(50代)からのタレコミだった。

「防弾少年団っていう、かっこいい男の子グループがいてね、ご近所の方(60代)から2枚買ったからって、ライブDVDをもらったらおもしろくて」

それが、なんと1stのJAPANツアーDVDだった。ちなみに、その紹介してくれたという60代マダムは、新大久保のDVD屋さんで「最近、イキのいいのない?」と聞いて、出てきたのがこのDVDだったそう。

しかし、それでもYG信者だった私はバイアスがかかりまくり、彼らの「DOPE」を見て、とてもK-POP的なHIPHOPグループだなあ、よくいますよね~で済ませてしまった(どんだけ、YG好きなんだ)。

当時は、BIGBANGがロールモデルとされた、似たようなHIPHOPテイストで、アイライン全囲みするグループと曲が、とにかく多かったのですよ。ちなみに、ジョングクはBIGBANGのGDに憧れて芸能界入りしているし、ジミンはロールモデルがSOLと言っていた。

正直「DOPE」を聞いたときの感想は、MACKLEMORE & RYAN LEWIS - 「CAN'T HOLD US FEAT. RAY DALTON 」に何か似てね……?というもので、好きになる要素が0だった。なんてもったいない。

ちなみに2013年に新人賞を受賞して注目株だった防弾少年団が、音楽番組で1位を取れたのは、2015年の花様年華シリーズの「I NEED U」(「DOPE」も同アルバム)で、大衆の支持を集めるまでに結構時間がかかっていたようだ。初期の曲は、正統派HIPHOP(これには悪い側面もあって、ブリンブリンなじゃらじゃらファッション、金、女やっほいのミソジニー&マチズモが少々鼻につく感じ)に寄っていたということもあって、女子の心をつかむのには苦労していたのだと思う。


近田春夫の「考えるヒット」の防弾少年団批評

そしてBIGBANGのライブに足繁く通い、ペンライトを振っていた私が再び防弾少年団に出会ったのは、2016年の4月。『文春』を読んでいた私は、近田春夫の連載「考えるヒット」で防弾少年団の名前を見たのだ。そこには、「可愛いなりで、ドスが効いている防弾少年団は和モノにない凄み」という見出し。防弾少年団の日本版シングル「RUN」を紹介するこのコラムが、まじで面白かった。

韓国産日本向け流行歌にもかつてほどの賑わいはなくなったようねぇってなことをいったところで、もはや異議申し立てをするような関係者はあまりいないだろう

と、日本におけるK-POPの苦境を述べつつも、「RUN」の批評に入る。ちなみに、当時日韓関係は冷え切っており、テレビでK-POPアーティストを見なくなったし、新大久保も閑古鳥が鳴いていた。Kポ好きというと、イケメン好きと思われ、変な目で見られるのは、今のブームが来るまで長く続いたように思う。

暗めでちょい叙情性もありといっていいだろう、持続音にガット弦と思わしきギターの爪弾きを絡めたイントロだ。これはてっきりスローなバラードでも来るのかと思いきや一転、重低音のキックのビートと共に刺激の効いた歌が始まったのだ。こうしたこの「RUN」に於けるような展開あるいは解釈が日本製のポップスにはなかなか見当たらない。
 久々に耳にしたKPOPであったが、和物に比べたときのリズム、グルーブといった肉体に直接関与する音楽要素の詰めなら相変わらず断然上なのである

ここで、激しく首を縦に振っていた私。次の文章に目が点になった。

このグループ、全員がまだまだあどけなさの残る、大人というよりは少年に近い印象だろう、それが声を発した途端ガラリと変わる。ドスが効いているといおうか歌にせよラップにせよ想像を遥かに超えて”凄味”を出してくるのだ。あえて申せば、勃起した陰茎が発している声—(中略)この曲を聞く限り防弾少年団とは要するに(可愛いらしい振りをしていても)大変に経験豊かな大人の集団としか思えないのである

超真面目なド下ネタである。しかし、この文章を読んだからには、聞かざるを得ない。いやそれ、どんな声!? と思ったのは、私だけではないはず。

そこからのハマりっぷりは、また次の「「エモい」のがお好きなら、BTS(防弾少年団)の花様年華を聞くべし」で。

1stツアーを見ていると、ジミンちゃんのオラつき具合には、こっちまで恥ずかしくなっちゃいませんか?(ぜひ見てほしい)彼らがステージから降りてきて超大接近というシーンもあります。

防弾少年団はここから始まったと思うと感慨深い内容。早くからファンになりたかったという気持ちはあるけれど、この時の彼らを見ても、やっぱり好きになれる自信はないといいますか、やっぱり当時から追っかけていた人は先見の目ありすぎいいと思うわけです。

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