見出し画像

【11月】鹿島アントラーズ定例報告

ーここはとある路地裏にある秘密結社。そこでは今日も月一での定例報告の会議が行われているのでした…

7月度~10月度議事録

定例報告

ボス
では、今月も定例会議を始めていこうと思う。特派員、今月の鹿島アントラーズについての報告をよろしく頼む。

特派員
はい、まず最初に今月の試合結果と主なトピックスをご覧ください。

鹿島アントラーズ 11月の試合結果
・11/3 J1-31 横浜FM戦(A) ○3-2
・11/14 J1-27 川崎F戦(H) △1-1
・11/21 J1-28 仙台戦(A) ○3-1
・11/25 J1-29 柏戦(H) ●1-4
・11/29 J1-30 浦和戦(H) ○4-0
鹿島アントラーズ 11月の主なトピックス
・今季のリーグ優勝の可能性が消滅
・和泉竜司が全治6~8週間の負傷
・染野唯月が手術を行い、治療に全治6週間
・永戸勝也が新型コロナウイルスに感染
・杉岡、荒木、町田、関川、山田、常本の6選手が濃厚接触者と判定
→全員11月27日までに復帰
→常本佳吾は明治大学に復帰

ボス
11月は3勝1分1敗か。柏戦の敗戦がショッキングだったが、それでもそれ以外はきっちり勝点を稼いでいるし、優勝した川崎Fにも緊急事態の中で負けなかったことは評価できるな。

特派員
はい、優勝の可能性は消えてしまいましたし、天皇杯出場権を得られる2位の座もかなり厳しいことを考えれば、5ポイントを落としてしまったことは痛恨でしたが、全体的に見れば評価できる戦績を出した月だと思われます。

最強2トップ誕生

ボス
そうした戦績を出せた要因は何かと考えるかね?

特派員
やはり何と言っても、エヴェラウドと上田綺世の2トップがハマったことではないかと。元々は攻撃陣に離脱者が増えてきたことで生まれた苦肉の策の感が強かったですが、今やチームのファーストチョイスとして固まりつつあります。

ボス
あの2人のどういうところが良いと考える?

特派員
2人とも地上戦でも空中戦でも競り合いに強く、そうした競り合いを嫌がるどころか好んでいる様子さえあるので、パスの出し手としては多少ラフに蹴っても何とかしてくれるという安心感があるのだと思います。組み立てで詰まったら彼らに蹴っ飛ばせばいいし、サイドで詰まっても彼らへのクロスなら強引でもシュートまで持っていってくれる、という風に攻撃の起点としてもフィニッシャーとしても、明確なポイントが二つあるというのは大きいのではないでしょうか。

ボス
なるほど。だが、そうならこれまで何故この2人の組み合わせをずっと使ってこなかったのだ?この2人を最初から使っていれば、もっと今季の結果も変わってきたのではないのか?

特派員
おそらく、攻撃陣のバランスを考えてのことかと。エヴェラウドも上田も前線でどっしりと構えてそこから仕事をする、というタイプ的には似ています。その2人が前線に居座ることで、攻撃陣の活動量が少なくなってしまうことを懸念していたのではないかと思われます。

ボス
それは先程の説明と矛盾してないかね?だったら、なぜ今上手くいっているのだ?

特派員
2人がサイドに流れて仕事が出来る(特にエヴェラウド)というのもありますが、やはりファン・アラーノの存在は大きいと考えます。彼は活動量の多い選手ですし、良くも悪くもかなり自由にあちこちに動きます。アラーノが本来の持ち場である右サイドにこだわらず、中央や左サイドにも流れてボールに絡むので、逆に前線の2人が必要以上に動かなくてもよくなるという部分はありますね。

ボス
なるほど、アラーノが却って均衡を保つ結果になっているのだな。

特派員
あとは、上田が確実に覚醒しつつありますね。身体もかなり自身の理想とするフォームに近づいてきたのではないでしょうか。相手を背負っても簡単に失うことがなくなりましたし、シュートチャンスに絡むという本来の持ち味以外にも貢献できる部分が増えてきました。11月は5試合全て先発して3ゴールと結果も残しました。11月のMVPには彼を挙げたいと思います。

ボス
うむ、たしかに上田の成長は来季以降に向けても明るい材料だな。あと、特派員よ。勝手に月間MVPを挙げるのはやめてくれたまえ。編集の者が構成を練り直さなければいけないと、後で私の元に苦情が来る…。

特派員
それは出過ぎたマネを…。失礼いたしました…。

個人依存と前線からの守備

ボス
ここまでは良い点を挙げてきてもらったが、課題などはあるかね?

特派員
まず、一つはこのエヴェラウド・上田体制を継続するのかどうかということです。今はケガ人もいますし、この形が最適解になっているのは間違いないですが、彼らが復帰した時にどう組み合わせるのか。また、この2人の力は強力ですが2人に代わる人材は早々いません。彼らがいない時も当然考えられるので、そのあたりをどうしていくのかというのは気になるところです。

ボス
強力な分だけ諸刃の剣でもあるということか。その辺りは編成の問題にも関わってくるから、注視しなければならないな。

特派員
あとは、前月も触れたのですが前線からの守備ですね。今の鹿島は前線の守備がハマるかそうでないかで、チームの出来がかなり左右されるチームになっています。

ボス
それは大きな問題だな。

特派員
ザーゴもその点は気にしているのでしょう。川崎F戦、仙台戦、柏戦では4-3-1-2という新布陣も試しました。あの布陣は相手が4-3-3の時は前線からのマークがハマりやすい布陣となっていますし、ボランチのスライドという課題もアラーノやレオ・シルバといった運動量豊富な選手を起用することでカバーすることに成功しています。

ボス
たしかに、仙台戦ではものの見事にハマっていたな。

特派員
ですが、柏戦の前半では相手とのマークが噛み合わず、相手にボールを運ばれ続けてしまいました。布陣変更で必ずしも全てが解決できるわけではないというのが、改めて露呈した試合と言えるでしょう。

ボス
相手によって布陣や守備の形を微調整していくことがザーゴには求められるし、それが試合の勝ち負けに大きく関わってくるというのが今の鹿島、ということだな。

特派員
その通りです。

総括

ボス
では、すっかり誰かのせいで構成が狂ってしまったが、まとめてくれたまえよ!

特派員
すっごいネチネチ言いますね…。

ボス
だって、怒られるの私なんだもん!

特派員
はぁ…。はい、とりあえずリーグ戦は残り2試合となりました。順位は他チームの成績次第の部分が大きいので何とも言い難いですが、残り試合連勝すれば勝点を61まで積み上げることが出来ます。2018シーズンが勝点56、2019シーズンが勝点63でしたので、60台まで積み上げれば色々あったシーズンを考えると一定の評価を与えられる数になるかと思います。

ボス
なるほど、まず連勝は必須ということだな。そのほか、戦術面についてなど何かあるかね?

特派員
シーズンも残り短いですし、今いるメンバーで戦うほかないので、チームのスタイルは大きく変えずに、エヴェラウドと上田の2トップを軸に戦うやり方を継続すると思います。色々と手を加えるとすれば来季以降の話でしょう。

ボス
うむ。特派員、ご苦労だった。引き続き、調査にあたってくれたまえ。

ここから先は

0字

¥ 200

遠征費とスタグル代に充てるので、恵んでください