時代に恵まれなかったプレインズウォーカー・蜘蛛の女王、ロルス
やあみんな、武えのきだ。
今回もフォーゴトン・レルム探訪のカードから、蜘蛛の女王、ロルスというプレインズウォーカーを紹介したいと思う。
フォーゴトン・レルム探訪には各色にプレインズウォーカーが配られていたんだけど、とても強いとは言い難いプレインズウォーカーばかりだった。特に花の大導師は、放浪皇と同じマナコストとは思えない弱さだ。刷られた時代が離れていて全体的なカードパワーが違うならまだわかるけど、フォーゴトン・レルム探訪と神河:輝ける世界は1年も離れていないんだ。意図的に弱くされているとしか思えないね。
そんなプレインズウォーカー・サイクルの中で唯一、競技シーンで使われたのが蜘蛛の女王、ロルスだった。
蜘蛛の女王、ロルスはマイナス3能力で蜘蛛トークンを2体出せるのに加え、コントロールしているクリーチャーが1体死亡する度に忠誠カウンターが1上がる常在能力を持っているので、とても場持ちが良かったんだ。特にスタンダードで一時共存した食肉鉤虐殺事件との相性が抜群で、この2枚が戦場に揃うとクリーチャーデッキはロルスを落とそうとするうちになぜか自分のライフがじわじわ削られるという事態に落ちいった。
ここまで書いてきたように、蜘蛛の女王、ロルスは盤面の制圧力に長けたプレインズウォーカーだったから、ミッドレンジが強い環境だったら大活躍したと思う。実際、ダンジョンの入口の記事で書いた神河チャンピオンシップのアルケミーではちゃんと使われていた。ただ、当時のスタンダードは盤面で勝負するような環境じゃなかったんだ。
そう、当時はイゼット天啓の全盛期だった。イゼット天啓はクリーチャーを出さずにマナ加速やドローを行い、準備が整ったら感電の反復からアールンドの天啓をコピーして追加ターンを何重にも得てそのまま勝ち切るというコンボデッキだ。アールンドの天啓は唱えた時に1/1の鳥トークンを2体生成するから、クリーチャーをデッキに入れる必要が無いためコンボに集中できるのが優秀なデッキだったね。僕もこのデッキを使ってミシックの300位くらいまで行ったことがある。本当に強いデッキだった。
そしてロルスはイゼット天啓に対して致命的に相性が悪かった。イゼット天啓は速い時は6ターン目くらいで勝負が決まることがあったからね。盤面の制圧力はあるけど、打点を上げるには時間がかかるロルスは、イゼット天啓の前には遅すぎたんだね。時代が悪かったというしかない。
そんなわけで、今日は環境に恵まれなかったプレインズウォーカー・蜘蛛の女王、ロルスの紹介だった。単体で強くても環境にマッチしなければ使われないという教訓を教えてくれるカードだね。
それじゃあ、また。
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