○○とはー

日本語って難しい。
ネイティブスピーカーだからすごく無自覚でいられるし、逆に自覚的になると幾らでも掘れてしまう。

「どうしてそうなんですか?」と日本語を勉強している外国人に問われても答えられないことの方が多い。

日本人だから知ってると思ったのに…


ごめんなさい。

以前日本にきたフランス人にボクが使おうと思ったフランス語の本の例文を見せたら「こんな言い方フランス人はしません」と言うので、彼らが使っている日本語の本の例文を見せてもらった。

「ボクらはこんな日本語使わないよ」

じゃあボクたちはどういう勉強をすればいいんだろうね?って笑いあった。


きっと文法に則ってシチュエーションごとに「本」という形式で教えることの限界があるのだろうと思う。


例えば「This is a pen」と「Is This a pen?」


これはpenでなくてもcupでもspeakerでもDVDplayerでも対象物を目の前にしてする会話ではないけれど、英語の文法はそうなってますよっていう形式の問題だよね。


例えば英語圏の友人の部屋に遊びに行った時パッと見この部屋にはDVDプレイヤーが見当たらないけど、テレビではDVDが流れていたとしたときに、ボクはなんと問うだろうか?

多分画面を差しながら
「Is this a DVD? Or on demand something?」
と言うんじゃないかな?
 Something like a Video on demandの方がいいのかな?分かんないけど。

すると文法的には間違っていても通じるはずで、ボクがなにを問いたいかは行動と伴って理解されると思う。

もちろん友人が意地悪な人だったら他に答えを置くかもしれないけど。


このとき”指を差しながら”という部分がとても重要で、これを電話やメールで視界を共有しない状態で理解しあうことはとても難しい。


よくネット上で言い争いになってしまうとき、ボクたちはたいてい「あれ」これ」とか指示代名詞や「そのような」って形容動詞、「こういう場合」って連体詞がなにを指しているのか戸惑うし間違う。skypeでテキスト打つなら電話のほうが早いやって思っちゃうけど、電話でも勘違いは起きる。


「そういうつもりじゃなかった」

口語では前後の脈略で分かってしまうものを、何度も読み返せる文章では間違う。「それ」は何通りにも解釈ができてしまうし、そもそも書いた方が誤認していることもある。

口語によって文法がぐだぐだになっていて、文章を書く能力がそれに伴ってないってことも大きいと思う。

文章を書く能力はだいたい書いた量に比例するよって言われてから、ボクもこうしてできるだけ毎日一時間でも文章を書くリハビリをしている。自分の国語能力のために。



人と人が出会うときに「人は見た目じゃあない」ということを教えられるのだけれど、それは概ね「人は第一印象で判断しがち」で、そのせいで見誤ることもあるから用心しようねって教訓。

結局最初が肝心なんだと何度も言われたものだけれど、ボクたちは幾つになっても「最初」と向きあわなくちゃならない。
例えばボクはずっと生きてるのに、ボクの呟いた6万以上のtweetの一部に初めて触れた人は「なんて酷いことを言う人なんだろう!」と憤るかもしれない。



全部読んでくれなんてとても言えないし、その度に自分の発言を釈明するハメになる。でも人間は最初に抱いた印象が悪いと、その印象から離れにくい。
自分の勘違いだとしても、勘違いさせる相手が悪いって思いがちなのは、ボクだってそうだ。

そのためには「上から目線」と思われるような居丈高な態度を取らないことが第一歩かなぁと個人的には務めてはいる。




最近ネットで使われる「○○とはー」っていう上から目線を揶揄するためには、「ー」って音引きを挿入しただけで示せるよって発見した人は凄いし、ボクらの日本人の性根の一部分を上手く示しているなぁと感心する。


そういう第一印象を持たれてしまうとすごく厄介だし、できるだけ「○○とは」って書かないようにしようとも自戒する。


そして冒頭日本語は難しいと書いたけど、英語も難しいしフランス語も難しいし、どの言語でも難しいのだとネイティブスピーカーの皆さんがおっしゃる。


使用言語によって人の価値観や表現出来ること伝えられること考えられることにはある程度制限があるってことも分かってきて、なんて不自由なんだとちょっと悲嘆するけど、ここまで日本語使ってきたから掘るしかないかぁと半ば諦めてもいる。


そのうえでもし外国語を覚えるのだとしたら、ボクに一番手っ取り早いのは、やっぱり学校で基礎を習った英語かなぁと考えている。単語や動詞の変化はなんとなく頭に入っているから。
よく学校で6年習ったけど話せませんって言うけれど、1,2,3(アン・ドゥ・トロワとかウノ・ドス・トレ)から覚え直さなくてもいいのは、案外楽なんだなぁとちょっこしフランス語に触れてみた感想。


もちろんイチから覚えることを厭わない人もいて、発音はロシア語のほうが楽とか韓国語は文法が似てるからとかいやスペイン語のほうがいいよと主張する方々もいて、それぞれ体験に基づいた意見なのだろうから、ボクのような空想よりは説得力があって、そこは自分で触れてみて判断すればいいとも思ってる。



そういう様々な説がある中で、一個だけ好きだなって感じるのは「その国の国語能力が高い人は外国語の表現も豊かになる」って意見で、まずその第一歩のために日本語能力の向上を目指している。



でもこれはさすがに遠回りすぎるよね(笑)


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追記:日本語の品詞分けって難しい…

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